年の功

2005年6月4日 / 宣教師の思考方式

 会社帰りに居酒屋で飲んでいると、後ろの方から中高年の男性の声が聞こえて来た。
 話しを聞いていると、どうも今流行の?熟年お見合いのような感じで、知り合いの女性が「お友達」を紹介しているのだろう。
 ところが、酒が回って来たのだろうか?
 男性の声が段々と大きくなって来て、周りの人には女性に対する罵声にしか聞こえて来ない・・・(-“-)


馬鹿だから教えてやってんだよ!
違う違う!
そうじゃないんだよ、分かってないんだよ!
え!
あんたの考えがおかしいんだよ!
年の功の話を聞かなきゃならないんだよ!

 年の功と言うのは、年を取るうちに経験した貴重な体験から生み出される、知恵や知識の事だと思うのだが、このオッチャンは人の話しを聞かずに、凝り固まった頭で「お前はおかしい。俺の言う事を聞け」としか聞こえて来ないのだ。
 女性の方も言われる一方ではなかったのだが、何か言おうとすると…
違うんだよ、俺から言わせたら!
人間はな、一人で生まれて、一人で死んで行くもんなんだよ!
知らねぇよ!そんなこと。
馬鹿と話すのは嫌なんだよ!
帰った方が良いよ!

 聞く耳持たないというのはこの事だ。
 しばらくして、お見合い相手の女性と、オッチャンの知り合いと共に、渋い顔をして出て行ってしまった。
 このような頭の固い人間と話すのは、心底疲れるものだ。
 彼女を紹介しようとしたおばちゃんは「ここのお金払っておいたからね!」と、最後に言いに来た。
 あんな馬鹿親父なのだから「せっかく彼女を紹介してあげようとしたんでしょ!なによ!あの言い方は!」と、怒って請求書をぶん投げてもおかしくない状況だったのに、最後まで笑顔を絶やさなかった。
 ん~ん。おばちゃん、立派な態度でした。 

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