橋の下

今回は、私が好きな漫画である「ガンスの考え」の一コマから話を膨らませてみたいと思う。
当然のことながら、ここに使われている漫画は絶対に転用禁止である。
韓国語が読めない人にも、この漫画の楽しさを体験してもらいたいだけなのだ。


ぐすん、ぐすん・・・


ボウズ、おまえここで何をしているんだ?
なぜ泣いてんだ?


父ちゃん、母ちゃんが喧嘩してるんで、逃げてきたんだよ。
物をボンボンぶん投げて、物凄く怖いんだよ。


チッチッ!いかんなぁ。お前の父さんの名前は何て言うんだ?


さぁ~、それがわかんないから喧嘩してるんだよ~。


うん、ほっぽっておこう・・・

※ 日本語に直訳すると雰囲気に合わないので、子供の言っていた敬語などは意訳しました。

———-

さて、親が子供を叱るとき「お前はうちの子じゃない!橋の下で拾ってきたんだ!」と言う話を聞いたことはないだろうか?
幸いにも、私はこのセリフを言われて怒られた経験はないが、こんなひどいことを言われたら、凄いショックだろう。
下手すると、ぐれる切っ掛けになるかもしれないから、絶対に言わない方がいいと思うのだが・・・

実はお隣の韓国でも全く同じ話があるとのこと。
「私も言われたことが有る」という先生から聞いた話であるので間違い無い。

ところがこの話を紐解いてゆくと、面白いことがわかる。
問題は「橋」を表すハングルに有る。

 da-ri

実は、この「da-ri」と言うハングルは、同音異義語で「足」英語で言うところの「Leg」という意味も持っているのだ。

だから「お前は橋(足)の下で生まれたのよ!」と言うのは、間違ったことを言っている訳ではないわけだが、やはり子供にとっては「橋の下」を想像してしまうに違いない。

同音異義語に関して、面白い話を聞いた。
以前書いた話の中で、「雪」を表すハングルと「目」を表すハングルが、全く同じハングル表記をするのにも関わらず、雪を発音するときは若干伸ばし気味に発音するという話題に触れた。
どうやら昔「雪」と「目」を表すハングル表記は違っていた可能性があるのだ。

私が聞いたのは「夜と栗」を表すハングル表記だ。
現代韓国語では「夜と栗」を共に以下のように書く。

 bam:夜&栗

ところが、若干長めに発音する「栗」を表すハングルは、昔下記のように表記されていたという。

私は古いハングルのことを全て聞いたわけではないのだが、このほかにも現在使われなくなったハングル、どうやって発音していいのか良くわからないハングル表記も沢山有るらしい。

もしかしたら、同音疑義語の中には、昔発音が違っていたり、違うハングル表記をしていた物も含まれているのかも知れない。

あと「蟹」を表すハングルと「犬」を表すハングルは、母音が見た目には違うのだが、その発音は同じ「ケ」にしか聞こえない。

 ge:蟹

 gae:犬

NHKのラジオ講座などでは、複合母音の発音をかなり誇張して発音してくれるので、「e」と「ae」の区別も微妙に違うくらいはわかるのだが、文章中の「e」と「ae」は、ネイティブの韓国人でも区別して発音している人はほとんどいなくなってしまったそうだ。
お年寄りの中には「e」と「ae」を区別して発音している人もいるそうだが、その違いを聞いてわかる人は、言語学者かアナウンサーくらいとのこと。

しかし、発音を区別する必要がないといっても、テストでは絶好のチェックポイントだ。
特にあまり字を書かないで耳と口で勉強している私には、この複合母音のミスで相当損をしている。
この二重母音も、はやく統一してくれれば良いのに・・・と思わなくもない(。☆)\(-_-#

<01/12/18>