新装開店

 戯れ言です。
 ラーメン屋に来るお客のほとんどはほぼ無言でラーメンを食べ、「ごちそうさま」と一言言って店から出て行きます。
 食券制のお店なら「お会計!」なんて会話も有りません。
 私も美味しかったですなんてことはまず言いません。
 美味しかったらまたお店に行くだけです。
 あまりの美味さに一週間通った店も有ります。
 不味かった時は…
 そう、何も言わず立ち去ります。
 ラーメン屋はラーメンが美味しければ良いのでしょうか?
 店の雰囲気も調味料です。
 雰囲気が悪くてもラーメンが美味しければ又行くことも有ります。
 私は自分也に思ったことを頭に浮かんだように書きます。
 本音がほとんどですが、どうしても避けては通れない表現は婉曲表現に頼るわけです。
 それが誤解を招くことも有るようですが…



 今から数日前。
 新しいラーメン屋が11時にオープンすると言うので、期待に胸を膨らませながら、仕事の時間を調整して行ったんですよ。
 新装オープンのラーメン屋で一番最初のお客になる。
 そんな体験はそうそうできることはないですから、これは今までに無いレポートになるに違いないと思っておりました。
 店にたどり着く途中、
もしかして、この界隈のラーメンオタク達が同じことを考え、すでに行列を作っているかも?
なんて考えたのですが…
 お店まであと数メートル。
 おっと!行列どころか誰も店の前にいないぞ。
 これはラッキーだと思いました。
 若干の興奮を覚えながら店に入ろうと思ったら…
 店の中は調理器具など搬入されたばかりのようで、全く整理ができていし、スープの匂いもしない。
 開店日は間違いなく今日だよな?
 うん、確かにお店の壁にも今日の11時から開店だと張り紙がしてありました。
 掲示してあったオープンまで間に合わなかったのは見え見えです。
 
 あげくの果てには、店員と思われる若い兄ちゃんが
あぁ、今日だめなんで明日からす~
 どうしても最終的な仕込みが遅くなって、時間をずらすのなら納得いきます。
 どこかで時間をつぶして再チャレンジできるならしてみたかったです。
 
 ですが自分から宣言していた「約束」を保古にしたのにも関わらず
明日から
ってのはちょっとむかつきました…(-_-#
 私も幸いなことに、このご時世に仕事が忙しいのでございます。
 この店がオープンする日のスケジュールを確認して
よっしゃ!この日なら無理すれば行ける!
と思って時間を調節したのにね。
 ここまで来るのに10数分チャリンコこいでわざわざ来たのよ。
 おいちゃんは…
 できれば次の日にも再チャレンジし、開店最初の客になろうと思ったのですが、仕事の関係で4日が過ぎてしまいました。
 最初から一悶着有ったこのお店ですが、気持ちを切り替えて行ってみました。
 実はこのお店、以前私が何度か行ったことが有る「삘리삘리삘리」の跡地に入ってきました。
 非常にリーズナブルな価格でそこそこ美味しいラーメンを出してくれるのでたまに食べに行っていたのですが、昨年末「あの店が仮店舗になっている」との知らせが入り、がっかりしました。
 あのお店、爺ちゃん一人でがんばっていたのになぁ
 もっと足を運んでお店に貢献して揚げていたら良かったのに…
 店の前を通る度に若干の後悔を感じておりました。
 そう思っていたら、突如そのお店の跡地にラーメン屋の看板がかかっていました!
 いつだ?いつオープンするのか?
 いっこうに発表がないのでやきもきしていました。
 店の名前を検索しても全くヒット無し。
 チェーン店でもないようですし、삘리삘리삘리の爺ちゃんとは全く関係のないお店のようです。
 上の写真のとおり、店の看板は業者が作った物とはとても思えない手作り感満点。
 ベニヤ板を張り合わせて、自分たちで色を塗ったって感じ。
 看板は木ネジで仮抑えされている状態です。
 ボロッチイと貶している訳ではありません。
 大して美味くも無いラーメン屋であるにもかかわらず、看板だけは立派な店も沢山有ります。
 それからすればこういうのも個性的で悪く無い。
 だけど、仮の看板なのかもしれないけど、台風が来たらぶっ飛ぶぞ!
 看板が吹っ飛んで「ありゃりゃ、こりゃ困った」という笑い話ならまだ良いですが、ここは大通りに面しているしので、大きな看板が車や人に当たったら大惨事になります。
 私の愛するラーメン屋がそういうことをしてもらいたく有りません。
 老婆心ながらそう思いました。
 さて、前振りが長くなってしまいましたが、今日お店に着いたのは開店直後の11時ちょい過ぎ。
 まさか、あれから4日も経っていて、まだオープンしていないわけないよな?
 一抹の不安を覚えながらやって来たところ、一応営業中の看板が出ていたし、店員さんも中で作業をしていました。
 お客は誰もいません。
 このお店はどんなラーメンを食わしてくれるのだろう?
 未だに分かりませんが気を鎮めてカウンターに座りました。
 すると私が店に入るなり店員さんが
すいません、後10分くらい良いですか?
 どうやらまだ仕込みが終わっていない様子。
 仕込みどころか、店長らしき人がラーメンの作り方を教えている始末…
 をいをいこんな感じで大丈夫なのかい…
 まぁ、4日も待ったのですから10分くらいは仕方ないでしょう。
 待っている間お店の中を観察します。
 店員さんは3人。
 どうみても二十歳前半のニーチャンで、삘리삘리삘리삘리삘리삘리삘리삘리…(←不本意ながら削除しました)
 私とは性格も趣味も全く合わなそう。
 自分がかつて見て来た数多くの顧客の中で、できれば極力避けて通りたいタイプの人達です。
 今風の若者なんでしょうな。
 みんな無精髭を生やしていて、それがカッコいいと思っている。
 個人の自由だから髭を生やすのは構いませんけどね。
 だけど「髭も剃っていない」で接客するのはお客様に失礼だという古い社会で生きて来たので、抵抗があるのですよ、おいちゃんは。
 無精髭に限らず、全員がそういう今風の若者であるのを目にすると、このお店はとても食べ物商売をしようと言う感じを受けません。
 店の中にはラップ音楽がガンガンかけられていていました。
 「これ、俺たちのスタイルだから」「自分らが気持ち良くやりたいから」
 そういうことなのかも知れませんが、やはり私とは趣味が合わないので少々むかつきます。
 彼らには悪いですが、彼らを見ていると最近も有った悪い記憶が蘇ってきます。
 偏見なのでしょうかね?
自分が相容れない主義思想・趣味思考の人間がまともなラーメンが作れるのだろうか?
 まぁ、ダメならすぐつぶれるだろうし関係ないか。
 ラーメンを食べる前から、なんか嫌だなと思っていたのですが…
 この店のメニューを見て少々驚きました。
 メニューはラーメン一品のみ。
 流行のつけ麺もありません。
 味は醤油も味噌も書いていないのですよ。
 基本のラーメンにトッピングオプションをするだけのようです。
 サイドメニューはご飯と叉焼丼だけというシンプルさ。
 お店の人の見てくれはなんだが、ラーメン一品だけで勝負するとは、もしかして並々ならぬ自信の現れかもしれない。
 期待が膨らみました。
おまちどうさまでした!
 宣言されていた丁度10分が過ぎラーメンが出てきました。
 はたしてどんなラーメンが出てくるかと思ったら…

삘리 600円
 ムムム…(-“-)
 スープが白濁している。
 塩なのか?
 豚骨なのか?
 スープの正体が知りたい!
 汁有りラーメンはまず麺からという私流儀に反して、先にスープを飲みました。
あら、悔しい。
美味しいわこれ(^^;

 そうですね…
 方向性としては「삘리」に近いです。
 魚介系豚骨とでも言いましょうか、豚骨スープにサバ節などの魚介系の味が上手くミックスされています。
 これが更に進むと「삘리」になるのでしょうけど、まだそこまでは行っておらず、ライトな感じです。

 麺は中太縮れ麺で、平打までは行っていませんが楕円形の麺です。
 モチモチして持ち上げも良い。
 スープとも良く合っています。
 麺の茹で具合はまずまずでしたけど、調理していたニーチャンは何を基準に茹でているかまるで分かっていない様子で、たまたま当りだったのかも知れません。(私の座高が低かったせいもありますが、情報に寄るとタイマーか時計を見ているようです)

 叉焼も出来合いではなく、ちゃんと作られています。
 二郎系のお店のように、肉厚でホロホロと柔らかい訳では有りませんが、十分に柔らかくジュワッと肉のおいしさが引き出されています。
 なかなかの仕事です。

 卵は丸ごと一個入っていました。
 小振りな卵の表面は白さが残っていましたが、中の黄身まで味がしみていました。
 大きなゆで卵を味付けすると、浸透圧の関係でこのように小さくなるのでしょうか?
 ちょっと塩辛かったかな…
 個人的に味付け卵は嫌いだと言う訳では有りませんが、味付け卵マニアではないので、丸ごと一個はいりません。
 その分安くしてもらった方が助かります。
総括
 総じて美味しかったのでまた行ってみたいと思うのですが、兎に角、軌道に乗っていない感じですね。
 店長(삘리さん?)はそれなりの修行をどこかでやっていたようですけど、私のラーメンができるかできないかのうちに、バイト君みたいな兄ちゃんに店を任せてどこかへ行ってしまいました。
 良いのかい?それで…
 申し訳ないですけど、味のことはさておき、幻の開店当日当時からの一件もあり、随分とカチンと来ることが多い店です。
 むかついたのが椅子。
椅子が低くてカウンターが胸の位置に来ます(-_-#
 一応クッションで高さを調節しているのですが、私の場合一枚では足りず2枚重ねにしてなんとか食べられるようになりました。
 ところがこのクッションが「低反発素材」を使っているんです。
 ラーメンを食べているうちに、お尻がクッションに沈み込み、椅子からずっこけそうになりました…(-_-#
 自分たちが実際に座って確かめたのでしょうかね?
 自分たちが良いから、これで良いんじゃないって決めたのでしょうか。
 この椅子だと女性客はかなりキツいです。
 子供を連れた家族連れやお年寄りは視野に入っていないのでしょうか?
 あと、店の扉が開けっ放しであったため、店の中がホコリだらけのゴミだらけ。
 落ち葉とかも散乱していました。
 エアコンが掛かっているのになぜって思ったのですが…
 ラーメン屋の厨房と言うのは、もの凄い熱量があるそうで、ラーメン屋を目指してバイトしに来た人も、あまりの熱さに我慢できずやめて行く人も多いとか。
 ドアを開けていると凄い良い風が入って来て、快適に仕事ができるのかも知れませんけど、飲食店なんですから客にホコリっぽいところでラーメンを食べさせないでほしいです。
 それからカウンターの上に、明らかに店員が吸ったと思う煙草が入った灰皿が無造作に置かれていました。
 細かいことを言ったら切りが有りません。
 まっとうな飲食店でまっとうな修行をして来た人間がプロデュースしたならこうはならないはず。
俺たちまだ分からないことだらけど、俺たちがんばって美味しいラーメンを出すから目をつぶって食ってくれ
っていうのがまかり通るのか?
 ありえないだろう!?
 とても飲食業をやっているにしてはずぼらなところが有り過ぎです。
 ラーメンが結構美味しいので、今後に期待したいですが、もう少し基本的心構えや接客に関して考えた方が良いと感じました。
真剣にやってますから
なんて言葉は要らないです。
 真剣な眼差しで仕事と向き合い、真摯な態度で接客を続けていれば、お客は付いてきます。
 ちゃんとした顔つきになります。
 陰ながら応援して行きたいです。
※ 店員から抗議を受けたため、問題部分を削除しました。
 また、誤解を招くであろう部分を補完するため、くどくなるのを承知で加筆訂正しました。

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