M-1分解 (1)

2009年6月2日 / 写真・カメラ


 貴重なOLYMPUS M-1が手に入ったので、早速分解清掃をすることにしました。
 ですが、前回OM-1を分解した時に「カニ目レンチ」が無いことで部品に傷をつけてしまった経験が有るため、カニ目レンチを入手することから始めました。


 カニ目レンチは色々な種類が出ていて、それぞれ場合場合に寄って使い分けるのが本筋でしょう。
 今回入手したのは、前から気になっていたタイプのもので、ネット販売では3500円前後で売られています。
 ところが幸運なことにオークションで1100円(送料込み)で入手できました\(^o^)/
 早速分解してみますか!
 まず、フィルムの巻き上げレバーを外すのが一番のネックです。
 黒い化粧板は非常に傷つきやすく、カニ目もどきのジャンクコンパスを当ててしまうと一発でおじゃん!
 ゴムアダプタという工具を当てて回します。

 ところが、年代物のためでしょうか、化粧板を固定している接着剤が劣化し剥がれてしまいました。
 また、もともとこの部品はしょっちゅう分解するものではないのでかなり固くハマっており、やっぱりカニ目を当てないとまわらないかな?という程固かったのですが、頭を軽く叩いてやるなどしたところ、回り始めました。
 後は今までの経験したとおり手順を追って分解するだけです。
 途中、何枚か分解途中の写真を撮ることも忘れません(^^;
 OM-1とM-1はほぼ共通の構造で有ると言われていますが、私がもっていたOM-1はモータードライブ対応の後期版でしたし、何が有るか分かりませんから。

 OM-1などの持病と言われているモルトの加水分解によるプリズムの浸食がかなり進んでいました。
 M-1はプリズムを固定する部品がエクスパンダ型なのが面白いですね。
 しっかり押さえつけながら慎重にネジを抜いて行きます。
 気を抜くと、小さなネジがぶっ飛ぶかも知れませんでした…(-“-)

 加水分解したモルトを除去し、べったりとくっついている部分はアルコールで拭き取りました。
 さらに浸食されている部分はやや大きめに削り取ります。
 このプリズムの処理をどうするか悩みましたが、アルミホイルやミラーテープを貼らず、そのまま元に戻すことにしました。
 加水分解したモルトにより浸食された部分を剥がしてしまうと、その部分はどうなってしまうのか?
 光を反射しないので真っ黒になってしまうのか?
 実はネットでの記事であったとおり、よく見れば浸食されたモヤモヤ部分は若干残っているものの、問題有りませんでした。

※ こんな感じです
 それより、プリズム自体相当劣化しているのか、カビを除去してもファインダーの中に気になる黒い点が何点か見えます。
 プリズムの交換をすれば良くなるのでしょうが、写りとはまるで関係のない部分ですし、オリジナルな状態をキープする為にもこのままににするつもりです。
 この他にもフィルム室に光が入ってこない為のモルトも全て除去しました。
 前回は入手していなかった高濃度アルコールを利用してかなり綺麗になったと思います。
 あとはモルトの張り替えと、代替え電池の入手をすれば使えるようになるはず…(-“-)
 でも、OM-1でフィルムが自分の性格に合っていないと分かりましたので、このままお蔵入りする可能性も大です。
 なにしろM-1がOM-1に比べて貴重な個体であると言うものの、オークションの取引価格を見てもせいぜい2万5千円程度と言うところです。
 そこそこ程度の良いOM-1の2倍から3倍の価格と言えば聞こえが良いですが…
 2万円と言えばそれなりの金額ですし、ただで貰ったものですからラッキーかも知れませんが、それじゃなんだか義理が立たないですしね。
 とりあえず普通に撮影ができるところまで整備して、飾り物にしたり、OMレンズを付けて覗いて遊ぶのが良いのかと思っています。

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