突然ビデオ編集!
突如先輩から30分のデジタルビデオテープを3本渡され、「お前の感性で編集してくれや!」と言われた。
まぁ、嫌いなことではないものの、一つだけ、いや最大の問題が有ったのだ。
実は当時、ビデオ編集が出来るパソコンを、持っていなかったのである。
弟に丸投げするか?
いや、安請け合いしてしまった自分も悪いが、そもそも金にならない仕事を丸投げするのは心苦しい。
それじゃどうしようかと考えたのだが、まずは今まで使い慣れていたMacで編集環境を調える方法だ。
以前持っていたPowerMac(Yosemite)には標準でIEEE1394ポートが付いていたし、AdobePremiereという有名どころのソフトを使って作業していた。
編集速度はお世辞にも早いとは言えないものの、非常に直感的に何でも出来そうな環境であった。
しかし、現在手元に有るMac(「じゃじゃ馬物語」参照)には、FireWire(IEEE1394)ポートも無いし、HDも2Gと1Gという環境である。
仮にこれにIEEE1394ポートが有ったとしても、5分ほどのビデオ編集しか出来ないのである。
それなら大容量HDを買えばいいか・・・。
でもねぇ、今もっているMacにはSCSI-HDしか入らないのである。
そしてコストパフォーマンスのことを言ったら、IDEタイプのものと比べられないほど高価なのだ。
せめてG3ならねぇ・・・
一番の近道は明日論君(仮名)にIEEE1394ポートを入れてしまえば良いのだ。
こいつには12GのHDが入っているから、理論的には1時間のビデオデータが入れられるから、編集には十分だ。
ショップに行くと高いものでも2万円くらいのカードもあったが、驚くことに8千円というものも有った。
しかしここで私のスケベ心が出た。
そもそもお金ももらえそうもない仕事?に小一万のお金をかける必要が有るのかだ。
実は自宅に有る妹のパソコン(通称VAIOマン秘密基地)にはIEEE1394ポートが入っているのだ。
これを自分のパソコンに入れれば動くのではないかと考えた。
下らないパーツがごろごろしている我が家なのだが、FireWireケーブルだけは転がっていない。
しかたなくこのケーブルだけを購入して、VAIOからFireWireカードを引っこ抜く計画を実行することにした。
さて、VAIOからIEEE1394カードを抜きだし、明日論君に入れてみた。
とりあえずドライバーを入れないといけないが、Windows98のプラグアンドプレイに任せてみた。
身元不明の?IEEE1394カードとして認識されたが、やはり動いてくれなかった。
VAIO付属のCD-ROMにドライバーが入っていないか探したのだが、それなりのドライバーをインストールしようとすると「このドライバーはこの機器には合いません。それでも構いませんか?」などというダイアログが出た。
構わず再起動したら、二度とまともに動いてくれなくなってしまった。
やはりドライバーが合っていないといけないようである。
Windows担当の弟曰く「Windows98でもIEEE1394のドライバーはインストールされるけど、正式サポートはWin98se(セカンドエディッション)以降だよ。」とあっさりと言われた。
まったくWin95のUSBの時にも感じたが「正式サポートは次のOSで」と言う台詞には少々腹立たしくなった。
仕方なく、一番安いIEEE1394カードを買うことにしたのだ。
<00/07/12>
某月某日、先輩から編集の依頼を受けてすでに2週間が経とうとしていた。
韓国語の勉強も忙しく「他人のためにこんな苦労していられるか!」という言葉をグットこらえて、8千円のFireWireカードを購入した。
こいつにはデジタルビデオの簡易編集ソフトが付いている。
ちなみにこのソフトを単体で購入すると「1万6千円」位する。
FireWireカードが3万円位で売られているのなら、それでも納得するんだけど・・・
いったいどういう計算で売られているのだか、疑問である(^^;
さて、物は試しということで、Win98seをインストールする前に、このカードを入れてみた。
なんだか良く分からないデバイスという感じで認識はされたものの、やはりデジタルビデオデッキの認識はせず・・・
当然といえば当然だが、Win98seをインストールしてみた。
つくづく思うのだが、なんでこんなにWindowsのインストールは時間がかかるのだろうか。
それも私の持っているWin98seはWin98からでしかインストールできないアップデート版である。
つまりWin98seを「再インストール」するためには、まず小一時間掛けてWin98を入れてから、さらに小一時間掛けてWin98seを入れなければならない。
いや、愚痴を言っても始まらない。
いやなら使わなければいいのだが、今回ばかりはそうは言っていられないのだから。
ああだこうだ言いながら、セカンドエディションをインストールしたところ、当然のことながらデジタルビデオデッキを認識してくれるようになった。
ここでふと疑問が沸き上がる・・・
もしかしたらVAIOから引き抜いたFireWireカードは、Win98seを入れれば動いたのではないだろうか?
もしそうなら先に購入したFireWireケーブルだけの出費だけで何とかなったのではないだろうか・・・
(もちろん編集ソフトは必要だが、我が家にはプロ仕様のビデオ編集ソフトが転がっていた(^^;)
この点に関しては現在マシンをいじくるのが嫌なので実験していないし、プロ仕様のソフトを勉強する手間も惜しかったので、まぁ今回はあえて考えないようにした(ToT)
実際編集を始めれば後は早かった。
ソフトの使い方も大ざっぱに覚えて編集を開始したわけだが、編集の第一歩はビデオテープに目を通すことから始まる。
ここで一つ気になるところがあった。
間違いなくFireWireポートからデジタルビデオのデータが取り込まれているのだが、取り込まれる際の音は全くモニターできない。
安物のカードだからという性も有るだろうし、ビデオデッキにスピーカーを付けてやればそれで済むことだ。
ちなみに若干高級なデジタルビデオカードは、カード自体にオーディオポートやモニタポートが付いており、より編集しやすい設計のものもある。
今回は最低限のことが出来ればそれで良かったし、付属の簡易編集ソフトも細かいところに手が届かないのも目をつぶった。
本当はテロップも入れたかったのだが、凝り始めたらとんでもなく時間がかかってしまうので、またしても目をつぶった。
しかしそれより問題なことが沢山あった・・・
初めての子供の成長記録のはずなのだが、とにかくこの先輩ビデオをとっていないのだ(^^;
最初のシーンでお宮参り→「お食い初め(ご飯などを食べさせるまねをする行事)」
次のシーンでその子は2歳になっていた(^^;
「もうこんなに大きくなりました!」と先輩は自分の口で言っていたが、普通の家庭というのはそんなものなのだろうか?
あと、カメラをぶんぶん振り回していたり、子供をかわいく撮ろうという技術が全く無いので、見るも無残なものしか写っていなかった。
私は先輩に「何も写っていないですよ!」とまで言ってしまったくらいである。
さて、総計1時間30分程あったテープであったが、涙を呑んで15分にした。
短いと思いますか?
私は実は物凄く長いと思います。
でも残すべきシーンが無いにしても、主人公の子供の数年分の記録の総決算なのですから、今回は15分という大長編にしてしまいました(^^;
完成したビデオを持ってゆく際に「長めの15分にしました!」と言ったら、「なに!そんな短いのか!」と怒られてしまいました・・・
ところが、実際にその完成されたビデオを見てもらったところ「・・・まだあるのか・・・」「もっと短くて良いよ」「お前の言っていることが分かってきた」と言うことになりました。
ビデオを持ってゆくとき、簡単なビデオ撮影のポイントを作って先輩に渡したのですが「子供のビデオを写すより、自分が遊んでいるほうが楽しい」と言っていましたので、どうなりますことやら(^^;
とりあえず現在明日論君(仮名)は大義を終え、DVDプレーヤーと「マインスイーパー&ソリティア」マシンとして働いてもらっています。
<00/08/17>
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