お兄ちゃん

 フランス語には男性名詞、女性名詞とかいう厄介な概念が有ると聞く。
 その名詞によって、途中の語形が変化するというのだから、考えただけでも大変そうだ。

 日本語と韓国語は文型構造が非常に似通っている言語なので、日本人が一番勉強しやすい言語だと言われている。
 しかし、韓国語にはフランス語とまでは行かないまでも、兄弟姉妹や親戚関係の名称が、性別や立場によってまちまちなので、覚えるのが非常に厄介だ。
 今回は初歩の初歩である兄弟姉妹関係のお話をしようと思う。

 まず貴方が男だとする。
 すると兄は「ヒョン」と呼び、姉は「ヌナ」と呼ぶ。

 次に貴方が女だとする。
 すると兄は「オッパ」と呼び、姉は「オンニ」と呼ぶ。

 貴方が男でも女でも、弟は「ナンドンセン」、妹は「ヨドンセン」と呼ぶので覚えやすいのが幸いだ。
 弟妹をまとめて「トンセン」と呼ぶこともできる。

他人に自分の弟妹を紹介する時などの話。
実際、弟妹は名前を呼ぶ。日本でも弟妹が「御兄さん、お姉さん」と呼ぶことが有っても、「おい、弟」と呼ばないのと同じ理屈です。

 さぁ、ここからが問題。
 貴方が男だとしよう。
 話しかける相手が女だったら、その女性の兄弟姉妹の事を訪ねるとき、何と呼ぶか?
 答えは貴方が男でも、話しかけている女性の立場からみて「オッパ」「オンニ」「トンセン」と呼ぶのだ。
 上の理屈と同じで、例え貴方が女性で、問い掛ける人が男なら「ヒョン」「ヌナ」「トンセン」で構わない。

 さて、読者の方で韓国スナックなどに行ったことがある人がいるだろうか?
 店の女の子が同僚従業員のことを「オッパ」「オンニ」などと呼んでいる事が有る。
 しかし、この場合彼女達が兄弟姉妹を意味する名詞を言ったとしても、本当の兄弟姉妹だと勘違いしてはいけない。
 韓国人は親しい先輩や同僚を兄弟姉妹の名詞を使って呼びあうことが有るということだ。
 貴方が男だとして(韓国スナックに行く女性というのは聞いたことはないが)目の前にいるかわいいお姉さんが、先輩の同僚を「オンニ」と呼んでいたからと言って、自分も先輩同僚を「オンニ」と言ってしまうと韓国の人から「韓国語知らないのね」と失笑を買ってしまう。

 話がだいぶ飛んでしまうが「真実ゲーム」と言う韓国映画が有る。
 ストーリーは省かせていただくが、この中に「オッパ ブデ(直訳すると「お兄ちゃん部隊」)」と言う物が出てくる。

o-bba-bu-dae:お兄ちゃん部隊

 これは韓国の女性が、男性歌手などを熱狂的に追っかけ回す集団のこと。
 つまり女性だけに限定される「追っかけ」と言うことだ。
 女性が自分の彼氏を呼ぶときも「オッパ」と呼ぶのだが、彼女達は好きな歌手などを呼ぶ時「○×オッパ、恰好良いよね〜」とか、やはり自分の兄弟でもないのにオッパという名詞を付けて呼びたがる。

 それじゃ、彼氏が年下の時は何と呼ぶのか・・・
 彼氏としては、年上の彼女であっても「オッパ」と呼んで貰いたいらしいが、韓国の習慣から非常にぎくしゃくした関係になるので、カップルによってまちまちなのだろう。

確か資料を持っていたと思ったのだが、どこかに紛れ込んでしまった。
発見次第修正をします。

 次に親戚の名称について・・・・
 と、言いたいところだが、性別や立場によって変わる名称は、若い韓国人カップルも頭を抱える程だという。
 正直言って、私は親戚の名称に関しては「結婚してから覚えます」と逃げている次第である。
 外国語の勉強とは、その国の文化まで知らなければならないというお話でした。

<01/07/24>

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