今回はまず、訳のわからない会話からご覧になってもらおう。
A 「B氏、旅行会社に就職が決まったんだって!?おめでとう!」
B 「大学で習った語学を活かしたいと思っていたら、伯父さんが紹介してくれたんだよ。」
A 「これからは仕事で海外に行き放題だな。うらやましいよ」
B 「くらくらするな、飛行機に乗せないでくれ」
A 「俺がうらやましいのは落下傘だよ!」
旅行会社に就職が決まったB氏が、なぜ飛行機に乗せないでくれと言ったのか、疑問に思った方も多いだろう。
この会話で、B氏は本当に飛行機に乗りたくないと言う意味ではなく、A氏が言った言葉に対する「自分の気持ち」を言った訳である。
飛行機はどんな乗り物か、想像して見れば、解決の糸口が見えてくるはずだ。
飛行機は空高く飛ぶ乗物である。
その飛行機に乗せないでくれというのだから・・・
つまり日本語で「おだてないでくれ」と言う表現なのだ。
次にA氏が言っていた落下傘とはどういうことだろう?
一口に落下傘と言っても戦争中の戦闘降下の様に、きちんと受け身を取らなければ体がバラバラになってしまうような、ハードな物も有るが、普通は高いところから飛び降りても、安全に着地できる物である。
この表現は英語の「Parachuting」から来ているという話だ。
英語の「Parachuting」とは「天下り」という意味を持つ。
だけど今回のB氏の場合は「天下り」と訳すとちょっと変だ。
つまり伯父さんのコネで入社したということを落下傘と表現した訳である。
日本でも話題になった「シュリ」という韓国映画があるが、この「落下傘」と言う表現が出てくる。
国家公安警察(だったかな)という非常に危険な職場にもかかわらず、どういうわけだか気の弱い軟弱な新人捜査官が出てくる。
この新人を先輩が「おい!コネ入社!」とからかうシーンがある。
意訳すると「コネ入社」には違いないが、落下傘と言う韓国語表現の方が味がある。
映画のラストの方では、先輩捜査官が死んでしまったことで、新人君も後輩を持つことになったようだ。
そして「おまえら落下傘か!?」と気合いを入れているシーンが有り、笑ってしまった。
蛇足では有るが、日本で韓国映画を紹介するとき、必ずと言ってよいほど「シュリを超えた!」というキャッチコピーが付く。
シュリのお話はアクション、特撮とも、本場米国にはかなわないだろうが、韓国映画史の一ページを飾るにふさわしい衝撃的な映画で有ったと思う。
しかし、そのシュリを「超えた!」とばかり表現すると、「シュリ」のありがたみが薄れてしまうような気がする。
シュリのおかげで、日本に沢山の韓国映画が入ってくるようになった。
メジャーなところはDVDで発売され、日本語吹き替え版、字幕スーパーなど、お好みに応じて切り替えられるので、外国語の勉強にも非常に役に立つアイテムだと思う。
<01/07/30>
Copyright © 1998- "Senkyousi", All Rights Reserved.
E-Mail : na_neun_seon_gyo_sa@hotmail.com