115 デンデン太鼓

 今回は「火山高」という映画の中に出てきた、面白いセリフを紹介したいと思う。

 「コルベンイ(あだ名だろうけど)」という不良グループの下っ端が、リーダーの命令で保健室に侵入するため、窓から飛び降りわざと怪我をした。
 当然のことながら授業は欠席だ。
 担任の先生は、コルベンイの席が空いていたので、こんなことを言った。

「コルベンイの奴は、またでんでん太鼓叩いたのか?」

  ddaeng-ddaeng-i chi-da:でんでん太鼓を叩く

ddaeng-ddaeng-i:デンデン太鼓

 これはどういう意味なのか、映画を見てもらえばすぐわかると思う。
 ところが辞書を調べても、そういう意味では載っていなかった。

 ちょっと横道にそれるが、あえて「ddaeng-ddaeng-i」をでんでん太鼓と訳したが、この単語には「鐘」という意味もあるそうだ。
 このHangulを日本語で発音するなら「てんてんい」。
 「てんてん」というのは、韓国人が鐘の音を聞いた時の擬音だ。
 この擬音に iが着くと「てんてんと言う音がする物体」という意味の単語になる。

 話を元に戻して、結論から先に言おう。
 私はこのシーンで使われている「でんでん太鼓を叩く」と言う慣用句を「ずる休み」をするという意味だと思った。
 そこで今習っている韓国語の先生に聞いてみると、その通りだという。
 その先生は付け加えるように教えて下さった。

 この慣用句の意味をもっと深く?日本語で説明するとしたら、「学校をずる休みしたり、抜け出して遊びに行く」という意味です。

 なるほど。
 ところで、なぜ「でんでん太鼓(鐘)を叩く」がずる休みの意味になったかだ。
 韓国でも、昔は授業の開始と終わりの時、鐘を鳴らして知らせたという。
 私の想像では、早く遊びに行きたいいたずらっ子が、退屈な授業を早く終わらせるため、隠し持っていた「でんでん太鼓」を叩いて、「先生!授業はもう終わりです!(^^;」と先生をだましたとか、そういうことではないかと思う。

 間違っていたら教えて下さい!

<03/01/17>

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