143 トッケビ

 久しぶりに、昔はまっていた韓国のコメディードラマ「コルベンイ」を見返してみた。
 その中に出て来たエピソードを紹介しよう。

 偶然知り合った女性に「死んだ彼女の事が忘れられないんだ」と彼女の写真を見せるジンス先輩。
 同情して付き合うようになった彼女が、ジンスの家に行くと、目の前に死んだはずの女の子が立っているではないか!
「○×△!」と叫びながら気絶する彼女。

 ここで問題。
 彼女は何と言って倒れただろうか?
 韓国旅行中に幽霊に会わないとも限らない。
 もしこのような場面に遭遇した時、今日このコンテンツを読んだ後は、是非とも韓国語のセリフを言いながらブッ倒れてもらいたい。
 なお、そんなことあるか!という突っ込みはご遠慮願いたい(^^;

 私は恐い話を聞くのは好きだが、本当のところは幽霊を見た事も無いし、恐怖体験をしたくない。
 韓国語にも「幽霊」と言う漢字語が存在する。

yu-ryeong:幽霊

 韓国の事情に詳しい人なら、「幽霊(ユリョン)」と言う言葉を聞いてピンと来たかも知れない。
 かなり昔、「幽霊」という名前の韓国映画があった。
 日本でもDVDで売られているため、パッケージを手に取って見た事はあるものの、内容に関しては詳しく分からない。
 軍の秘密指令でコードネーム「幽霊」という潜水艦かなにかがキーワードらしいのだが・・・
 「コルベンイ」の話の中で倒れた女性は「幽霊」とは言っていなかった。
 それでは何と言って倒れたか?
 答えはこれ。

gwi-sin:鬼神(きしん)

 漢字で書くと地獄の鬼が目の前に現れているような印象を受けるが、私がドラマなどでこの単語を聞いている状況を考えると、それほど「モンスター」っぽい印象を受けない。
 どちらかというと、「おばけ」と訳した方がしっくりいくようである。

 ドラマの続きだが、ジンス先輩が「彼女が死んだ」というのは彼女の同情を引くための真っ赤な嘘で、写真は後輩のアルバムから勝手に持って来たもの(^^;
 お化けだと思ってぶっ倒れたけど、目の前にいた女の子は当然生きていたと言う訳。
 だまされていたことに気付いた彼女は、ジンス先輩をドライブに誘い、一緒に「死のう」と車を爆走させて・・・なんてストーリー。
 最初の方に韓国で幽霊に会ったらという無理無理な状況を設定したものの、言語が違っても「お化け!」と言いながらブッ倒れる事自体、コメディードラマだからこそ成り立つ訳で、やはりおしっこちびりながら気絶するか、悲鳴を上げて逃げるでしょうね。
 本当のところ(。☆)\(-_-#

 ちょっと話しが横道にそれるが、韓国には日本ほど有名な「妖怪」はいないようだ。
 あえてあげるとしたら「トッケビ」と「ブルガサリ」くらいだろうか。
 「トッケビ」というのは韓国固有の妖怪で、日韓辞典で「お化け」を引くと「トッケビ」と言う言葉が出てくるくらい、お化けの代名詞のような存在。

do-ggae-bi:トッケビ

 絵を見るといたずら好きの小鬼という印象を受ける。

 また、「トッケビの家」というと「お化け屋敷」のことを言うと辞書に載っていたが、韓国の遊技施設に行っていないので、現在もこの言葉を使っているかどうか不明。

do-ggae-bi-jib:お化け屋敷

 さらに、「トッケビの火」で「鬼火」「人魂」という単語として使われるようで、やはり「お化け」の代名詞として確立しているのであろう。

do-ggae-bi-bul:鬼火、人魂

 ブルガサリとは韓国・朝鮮に伝わる「鉄を食い、悪夢と邪気を払う想像上の動物」。

bul-ga-sa-ri:ブルガサリ

 ブルガサリと言えば、北朝鮮版「ゴジラ」を思い出す。
 映画好きで有名な朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日将軍が、ゴジラのような怪獣映画を作りたいと、わざわざゴジラを作った特撮チームを呼び寄せ作らせたのではと言う噂がある。
 ブルガサリは鉄を食べて大きくなり、民衆を苦しめていた悪い王様と戦い、最後に王様を踏みつぶす。
 ところがそれでハッピーエンドにならない。
 ブルガサリは国中の鉄を食べ続け、今度は民衆が困ってしまうのだ。

 ブルガサリを金正日将軍に置き換えて考えてみれば、意味深いという意見をInternetで見た事がある。
 映画を作った張本人、金正日は今も国中の財産を食べ続けている。
 映画の中で民衆は鉄を与えていたが、それは悪い王様を倒す為に必要だったからだ。
 だが民衆は大きくなりすぎたブルガサリをどうしようもできないでいる。
 ブルガサリのエンディングのように、ブルガサリを育てた身内が命を捧げない限り北朝鮮はこのままなのだろう。

<04/03/31>

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