オタクな宴

■ 美味い酒

 うまい酒を飲むには、やはり気の許せる「良い友人」とこじんまりとやるに限る。
 チェーン店の居酒屋も安くて良いけど、美味いつまみを出してくれるこじんまりとした店には、メンバーはいつも似たような顔触れになるのだから不思議である。

 そりゃ時には付き合いや、反省会など最初から美味い酒を期待できない場合も有るにはある。
 先輩の下らん自慢話や武勇伝を耳にタコができるほど聞かされ続けたあとのお会計ほどつまらないものはない。

 新年会や忘年会で数十人が一度に集まるような飲み会だと、とてもではないが共通の話題で盛り上がるなんてことはありえない。
 時にはその場にいる奴の悪口など言うやつもいるのだが、大宴会ではそいつの耳まで声は届かないのを解っているわけだ。

 ところがどっこい、その嫌なやつの悪口が伝言ゲームのように届いてしまうことも有るだろう。
 人間十人十色で誰からも嫌われるというのも難しいものだから。

 たまに愚痴を言うのも良いけど、愚痴だけの飲み会もつまらない。
 やはり酒は楽しい仲間と楽しい話題で飲みたいものだ

■ チャット

 今とても腹が立っている。
 その理由は、私の友人がまたしても「変なおたく」の行動で嫌な思いをしたからだ。

 インターネット上で見ず知らずの人たちとお話ができる「チャット」と言うものがある。
 ある特定の歌手や車の話題で盛り上がるのはとても面白いものだ。
 僕もチャットが大好きだ。
しかし、パソコンの使い方がどうのこうの言う以前に、人間性がおかしい人がそのコミュニティーに入ってくると、ぶち壊しになる可能性が高い。

 チャットで古株?と言うだけで仕切りたがったる。
 親しい人だけと話して、挨拶にも答えない。
 新しくそのコミュニティーに入ってきた人(後輩)の面倒を見ない。
 挙げ句の果てに悪口を言う

 明らかに会社でチャットをやっている人がいたそうだ。
 朝から夕方までずっと入っていることが多く、時折応答が無いなぁと思って呼びかけたら、「私はあなたみたいな暇な主婦と違って働いているんだ」だとさ。
 会社の金で趣味のチャットをやっているのに、そう言う態度は無いと思う。

■ リンゴ箱には・・・

 「○●を好きな人に悪い奴はいない」に当てはまる単語なんて、今のどの世界を見たってありえないと断言して良いのだろう。
 せっかくその「○●」と言うキーワードを元に、友達を求めてやってきた人にとって見れば、もの凄いショックに違いない。
 だから僕は「どんな世界にも嫌な奴はいるもんだ」と思う事にしている。
 「リンゴ箱には必ず1個は腐ったやつが入っている」という格言も有るしね。

 さて、今回私が腹を立てているというのは、そういうことなのだ。
 A氏が某チャットで、B氏に取られた態度があまりに非常識なため、不愉快な思いをした。
 A氏はその嫌な思いを別のチャットで仲間にぽろっとこぼしたのだ。
 「あぁ言う人がいると、あのチャットには入って行けないなぁ」って。
 そうしたら事もあろうにそのチャットの内容をB氏にちくった奴がいたらしい。
 チャットルームごとにハンドルネームを変えていたのにもかかわらず・・・

■ オタクの感性

 更に頭にくる事がある。
 A氏が愚痴をこぼしたチャットは、正味十数人の気の許せる連中だけが集まるチャットで、とてもちくりを入れるような「へんなおたく」がくるようなところではないのだ。
 結論を先に言うと、チャットに参加せずにそのチャットの発言を「監視」している性根の腐ったような奴がいるという事だ。

 僕も似たような経験をしたことがあるが、僕はそういう行為を受けたら素直に直接的にそいつらと喧嘩をしてしまう。
 だた、万人が好戦的あるはずはなく、後に残るのはやりきれない嫌な思いを残して、そのチャットから離れてしまう人も多いだろう。
 そして、嫌な奴等の天下が続くわけだ。

 もっともそのコミュニティーが本来まともな人たちが集まるところであるなら、そんな行為をしている人間の方が先に自滅するはずなのだが。

 今回、僕はその間接的な立場にいるため、嫌な思いをした人のために直接的にそいつらに対して喧嘩をするつもりはない。
 その嫌な思いをしたと言う某趣味のチャットには全く興味が無く、参加していないため権利が無いし、そんな事をするために大多数の善良な人たちを巻き込んで喧嘩などはできるはずもない。
 仮に「ちょっぴり学校の勉強ができる世間知らずのパソコンオタク」が集まるようなグループなら手を焼くところだが、そこはある種の趣味が主体で、パソコンを情報伝達手段として使っているグループだから、そいつはただの「●●好きの世間知らず」なだけであることが予想される。

■ 返し技、一本!

 ところで僕がA氏の立場だったらどうするだろうと考えた。
 僕なら「●○」が好きでその人意外の参加者、チャットルームの雰囲気が好きなら、逆にA氏を無視する事無く今まで通りにチャットに参加する。
 もしA氏から「俺に対して謝れ」とか「失礼な奴は来ないでくれ」なんて言動が出てきたら勝ったも同然。
 言わしておけば良い。
 そのチャットの参加者がまともな人ぞろいなら、自浄作用が働き総すかんを食う。
 もし「こりゃだめだ」と感じたら、直接そいつに文句を言わず、管理人に一言「今までありがとうございました」と言って奇麗に見切りをつけよう。
 そして逆に「またこいつ馬鹿な事やってる」と監視してやるのも一興だ。

 そもそも「類は友を呼ぶ」と言って同類は黙ってでも引き寄せられる。
 「●○が好きなら同類かもしれない」という位に思っていた方が良いのだろう。
 同じ職場の飲み会でグループがいくつもできてしまう事は普通の事なのだ。

 やっぱり、このまざるものと面と向かって飲んでいても酒はうまくない。
 料理は今一だが、自分に合う落ち着いた雰囲気の飲み屋は探せば見つかるものだ。
 チャットも良く場所を選んで自分に合うところを探したほうが長続きするに違いない。

<99/11/28>

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