昔先生にこんな事を言われた事が有る。
「有る程度学習が進んだら、聞き取った言葉が即、頭の中でHangul表示されないといけません」
どういう事かと言うと、私を含めて韓国・朝鮮語を母国語としていない人間が「韓国語の会話」などを耳で聞いた時、その意味が分かると同時に、その文章をスペルミスせずに書く事が出来なければならないということだ。
韓国語には「パッチム」というものが有るが、このパッチムは次に来る子音によって変化する時が有る。
また、一部方言と言うか、口語ではスペルどおり発音されない場合も多いので、「ネイティブがそんな間違った発音をして良いのか!」なんて文句を言っても仕方ない。
それはそういうものだと割り切って知識として押さえておかなければならないだろう。
韓国語を勉強していない人には面白くない話だろうが、下の単語をみてもらいたい。
bin-na-da
これはある単語を発音どおりにHangulに直したものだ。
正直言って、前後の文章がないと理解不明で、非常に酷な問題だと思う。
元の単語は「輝く」という意味の単語
bin-na-da:輝く
この単語を分解してみると「光が出る」と言う意味である事が分かる。
bid:光
na-da:出る
以前、NHKラジオハングル講座の一文に、こんなスペルとして聞こえる単語が耳に入ってきた。
bin-na-gad-dda
変なスペリングを頭に再現してしまうと全く意味不明。
とりあえず後半はすぐ「gad-tta」という過去形の構文である事がわかった。
つまり「出て行った」ということだと思った。
na-gad-dda
そして、今まで勉強してきた単語で「bin」になる単語を思い出したら、「光が出て行った」という意味として捉えた。
bin-na-gad-dda:光が出て行った?
その時の例文は「試験の問題が物凄く難しかった」なんていう話しだったのだが、光が出て行ったと捉えているのは大きな間違いである事は明白である。
テキストを見返してみると、私が頭の中に再現したスペルが間違っていることがすぐ分かった。
この単語は「(予想が)外れる」という単語であったのだ。
bin-na-gad-dda:(予想が)外れる
さて、「光」という単語にくっついているパッチムは、口語体では変化する事がある。
例えば「花を買いました」という文章があったとしたら、口語体ではこのように聞こえてしまい、意味が分からない事があった。
× 意味不明
○ こちらが正解
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あ〜長い前ふりでした。
ここからが本題かな?
「火山高」という映画の中にこんなセリフが出てきた。
話しも大詰め、主人公とライバル跳梁(ちょうりょう)が、最後の敵と対決する。
最後の敵
跳梁は以前、この「先生」にめためたにやられてしまったのだ。
跳梁は主人公を制止しながらこんな事を言う。
ネー ピスン ネガ カmヌンダ!
個人的には映画自体の評価はかなり低いのだが、この映画を通じて、このセリフだけが妙に記憶に残っている。
いつか、このセリフを使う時がやって来るかも知れないし(^^;
さぁ、このセリフをちゃんとしたスペルに直せただろうか?
正解は・・・
教科書的な勉強をしていると、これは「借金を返す」という意味になる。
bi-jul gap-dda:借金を返す
だが、この場面では「俺の借りは俺で返す」と訳した方が良いだろう。
ちょっとカッコいい。
最近は韓国映画も日本語に吹き替えられ、DVDも気楽に手に入れられるようになってきた。
しかし、韓国語学習者にとっては、例え日本語訳されても、本来の「Hangul」がどういうものであるか理解できなければ、学習は先に進まない。
逆に、日本語は入っていなくとも、韓国で売られているDVDはHangul字幕がでるので、やはり勉強の役に立つと思う。
ちょっと今回はお勉強ぽくなってしまいましたが、これにて失礼。
<04/05/10>
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