今も私は韓国語学校に通って勉強をしている。
使っている教科書は韓国製だが、やはり平穏な日常を表す表現ばかり使っている。
逆に、そういうテキストには、平穏な日常の言葉しか載っていないということだ。
ごく普通の小学生が連続殺人事件に出くわすとか、大学教授なのに手鏡を使って、女子高生のスカートの中をのぞき見するところを偶然目撃してしまっただとか、そういう事はめったにおこらない(はず)。
学校に行って「今日こんなことが有りました」という説明をすることはあるが、4年間も勉強をしていると、平穏な日常を説明するくらいの日常単語は、かなり身に付いているような気がする。
ところが、やはり「非日常的」な事はたまに起こってしまう。
めったに使わない単語、めったに使わない動詞、汚い言葉など、そういう特殊な場面が訪れることがなければ、一生その単語を覚える機会が無いのかもしれない。
2年くらい前、酔っぱらったおっさんに、唾をかけられたことが有る。
もう話しが通じないどころの騒ぎではない。
酔っぱらって、勝手なことばかり言っているうちに「このガキが!」と唾を吐き掛けられたのだ。
「この野郎〜」と思ったのだが、相手を殴ったらこっちの負けだ。
この怒りをどこで発散するか!
韓国語に限らず、何かを記憶するためには、その時の強烈な印象や、思い出が有るとなかなか忘れないというテレビ番組を見た事が有る。
こんなことめったに起こらないのだから、韓国語を覚えるエネルギーに変えてしまうのだ!
こう言うめったに使わない[名詞]・[動詞]はセットで覚えてしまうのが良いだろう。
chim:唾
baed-dda:(唾、痰を)吐く
chim-eul baed-dda:唾を吐く
唾を表すHangulは一文字だが、激音なので思いきり息を吐かないといけない。
もし、やんわり言ってしまうと
jim:荷物
と聞こえるかも知れない(^^;
上の「吐く」という単語は、口の中にある物を「吐く」と言う意味。
酔って胃の中の物を吐き出す時は「嘔吐」の「吐」という漢字語で
to-ha-da:(嘔吐の)吐く
という。
蛇足だが、嘔吐のことをコングリッシュ(韓国英語)で「over eat(食べ過ぎ)する」とも表現する。
o-ba-i-teu-ha-da:「over eat」する
ついでなので、こんなのはどうだろう?
nu-weo-so chim baed-ggi
この文は諺だ。
最初のHangul3つは「横になる」という動詞の変化系
nub-dda:横になる[P変則活用動詞]
nu-weo-so:横になって
と言うことなので、直訳すると「横になって唾吐き」と言ったところだろうか。
答えは「天に唾する」という意味。
蛇足だが、日本語で唾を吐く時「ぺっ!」という擬音を使う事が多いと思う。
冒頭に使用させていただいたイラストの中に書いて有るが、韓国語で唾を吐く時の擬音を
twae
と表現している。
日本語で無理やり発音すると「テゥェッ」かな・・・
「クワイエット・ファミリー(静かなる家族)」という韓国映画の中で、変なおばあさんが、唾を吐きながらぶつぶつ不吉なことを言ってどこかに行ってしまうシーンが有る。
その後、主人公達がそのおばあさんが唾を吐いている真似をするなんてシーンがあった。
その時は、より大げさにするため「テゥェ〜〜〜ッ」なんて言っていたような気がする。
変なオジサンのおかげで、結構勉強させていただきました。
この後、もう一つ頭に来た話しを書き始めたら、暴走してしまいました。
「怒りを韓国語勉強のエネルギーに!」第二段に続く
<04/09/07>
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