さて、先日仕事の関係で韓国の方とお話しする機会があった。
相手は全く日本語ができないと言うので、私がかり出された訳だが、正直言って初対面の人と、それもバリバリのネイティブといきなり話しをしろと言うのはもの凄く緊張する。
口が滑って変な事言ってしまわないだろうかとか、相手の言う事が聞き取れなかったらどうしようだとか…
そういう心の葛藤は、隣にいる上司にはとても言えない!
何しろこういう時に限って「先生、お願いしますよ」なんてほめ殺し…
「お忙しいでしょうに、おいでいただきありがとうございますm(_ _)m」
私がこんな感じの挨拶をすると、お客さんは「あれ、韓国の方ですか?韓国語お上手ですね!」なんてお世辞を言ってくれた。
内心嬉しかったので、ある慣用句を言ってみたのだが…
さて、こういう場合には「お世辞を言わないで下さい」と言いたいところだが、韓国語にはとても面白い表現が有る…と以前書いた。
bi-haeng-gi-leul tae-u-ji ma-se-yo:飛行機に乗せないで下さい
私が「飛行機に乗せないで下さい」と言ったのに、相手の方はぴくりとも笑わないばかりか、ちょっぴり怪訝な顔をしていたように感じたのだ。
「飛行機に乗せないで下さい」が通じなかった?のは、今回が初めてではない。
少し前に、韓国語学校の近くにできた「韓国料理屋」で、ネイティブの店員さんと会話したときも同様で、韓国の人は韓国語を話す日本人がまだ珍しいようで、直ぐにほめてくれる。
その時も「飛行機に乗せないで」といったのだが、良い反応は無かった。
別の店でも一応ほめられたら、「まだまだですよ」
a-jing meol-eosseo-yo:まだ遠かったです(直訳)
と「謙虚」な姿勢を示したのだが、またしても反応がない。
これはどういう事だろうかと、暫く悩んでいた。
もしかすると、この慣用句はとっくの昔に風化してしまった「死語」なのでは無いだろうか?
だから意味が通じなかったとか…
この手の質問はネイティブの先生に聞くのが一番だ。
早速、水割り大学(夜の勉強会とも言う(^^;)の講師に質問をしてみたところ、
表現が古いとかでななく、その場の雰囲気じゃないかな…
「飛行機に乗せないで下さい」を真面目な顔で言ったらギャグにならないわよ。
「何言ってんのよぉ〜、乗せないで〜(^^;」みたいにくだけて言わないと
成る程!大変勉強になりました。
そのついでではないが、以前から疑問に思っていた「ツイストドーナツ」についても聞いてみた。
ggoa-bae-gi ha-ji-ma!:ツイストドーナツしないで!(直訳)
この表現も、水割り大学の講師先生から「ごますらないでください」という意味だと教わったのだが、その後色々な取材を重ねたにもかかわらず、「そんな表現は聞いた事無い」という意見が多かったのだ。
この事を講師先生に話してみたところ「使わない事は無いが、シュチュエーションが違う」というではないか。
何でもその状況は女の子が「ぶりっ子」して「私、わかんな〜い」と、くねくねしなを作っている状態だと言う。
女の子からこれをやられると、男はメロメロ(←死語だな)
「そんなこと言われたって、ダメったらダメなんだからね!」と、へつらう態度に対して「ツイストドーナツするな!」とい言う訳だ。
状況から考えると、確かに場合によっては「ゴマするな」「おだてるな」と捉えても差し支えない事も有るだろう。
語学と言うものは難しいものである(。☆)\(-_-#)
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つい最近まで暑い、暑いと言っていたのに、もう夜中は布団が恋しくなる程、涼しくなって来た。
そう思っているうちに、あと1ヶ月程経ったら、寒い寒い冬がやってくるわけで、連日酒ばっか飲んでいると、1年なんてあっという間に終わってしまう。
勉強と言うものは、前へ前へと常に新しい事を学ぶのも大切だと思うが、時には過去の復習や、覚えた事が通じるか何度も試す事も必要だと思う。
時には変な誤解をしたまま覚えている表現も有るだろうから…
<05/10/08>
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