南男北女

2004年2月4日 / コラム

お勧め度 ★★★★

この映画を知ったのは、2003年に韓国旅行に行った先のミニシアターだ。
タイトルの意味であるが、昔から韓国・朝鮮では男は南部、女は北部に良い男、良い女がいるという話。
日本に置き換えれば「男は黙っての九州男児」と「おしんみたいに内助の功の色白東北の女」が良いと言うことかな。
旅行先で貰ったチラシを見る限り、韓国の男と北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の女とのドタバタラブコメディーのようだ。
これは是非見てみたいと思ったところ、いつも私が利用している韓国製品を扱っているInternetサイトでDVDを購入することが出来た。

国家情報院長を父に持つチョルスの生きる目的は女だけだ。
夜な夜なナンパに精を出すチョルスは、当然のことながら学校での成績は落第寸前。
中国吉林省で行われている南北合同高句麗古墳発掘団に参加しなければ卒業させないと教授に
宣告されたチョルスは、発掘団に北朝鮮の女子大生たちも加わると聞いて参加を決意するのだった・・・

北朝鮮の女とどうやったら付き合うことが出来るのか?
主人公が中国で知りあったサポーターとともに手を変え品を替え、ヒロインの心を引こうとする健気な姿が笑えるし、自由な世界にあこがれるヒロインの心の葛藤も面白い。
最後の最後に、二人は本当の恋に落ちながらも「南北分断」という現実のため、引き裂かれてしまう。
さぁ、最後は「金正日」の前で・・・

喋るスピードは速くも無く、遅くも無く聞き取りの教材にはかなり良いかも知れない。
ただ、仕方ないことだと思うが北朝鮮訛りと方言は辞書を引いても出てこない物があり、意味を取りづらいところが有った。

「ソナギ(夕立)」という、韓国人の心に根づいている悲恋のドラマが多い中、これは結構笑えるし納得できるストーリーだと思う。
未だ分断されている韓国と北朝鮮を取り扱ったドラマとしてはJSA・シュリ・二重スパイ等が有名だが、「南男北女」もそういう側面を映し出している、一種のロミオとジュリエットみたいな話だ。
確かにお気楽な内容で、そんなことあるか!という映画では有るが、後10数年後は北朝鮮の人もこの映画を見て笑うことが出来れば良いと思っている。

早ければ今年末あたり、日本で公開されるかも知れない。
そうしたら是非見てもらいたいなぁ。

<04/02/04>

タグ: ,

コメントは受け付けていません。

TOPへ戻る