典座
2006年6月25日 / ラーメン・麺類
醤油豚骨ラーメン 680円
※ ミニ叉焼丼サービス
秋葉原を散策しているうちにお腹が空いて来た。
秋葉原にもたくさんラーメン屋が有るが、どれもこれも納得出来る味のラーメン屋は見つけられていない。
最近秋葉原にも飲食店が増えて来ているので、目新しいラーメン屋でも出来てないかと歩き回ったのだが、探している時にいい店は見つからない。
以前より、何度か入ったことのある「典座(てんざ)」を再チャレンジして、疑問を解消したいと思った。
この店は「厳選素材」を売りにしている。
良い素材を使い、丁寧に調理すれば不味いはずが無い。
だが、この店のラーメンは今ひとつ感心しなかったのだ。
それは以前何かの機会に書いたことが有る。
どうしてそうなってしまうのだろう?
そういう時には一番ベーシックなラーメンを注文するに限る。
この店の一番安いラーメンは2種類あったが、醤油豚骨ラーメンを注文した。
店は行列を作っている程ではなかったものの、約25席程の客席はいっぱいになっていた。
ただ、その内の半数はラーメンを食べていない。
つまり客をさばききれていないということだ。
ラーメンを注文すると同時にランチビールを頼んだのだが、結局ランチビールを飲み干してもなお、ラーメンは出てこなかった。
注文してから10分程経ってラーメンが到着。
ミニ叉焼丼がサービスだというのはうれしい。
まずスープを一口。
正直言って悪くない味だ。
だけど、麺がだめ。
なんというか、大量生産されたどこにでもある麺を湯がいているだけという感じ。
スープと全然マッチしていないばかりか、麺の味が全然しないのだ。
例を挙げると、コンビニに売っている冷凍ラーメンが有るが、その麺と酷似している。
適当に腰は有るが、麺独特の味が無い。
結局どのラーメンもスープに力を入れていても、それを反映させる麺に力が無いのでちぐはぐなものになっているのだ。
もう一つ私が持った印象を具現化しているものを見つけた。
どこにでもあるようなスリおろしたニンニクを「特製」と言い張る。
もの凄い高級素材を使っている名店を印象づけながらも、その中身は味の落ちてしまったチェーン店のような始末である。
この店の門構えは結構カッコいい。
その上「厳選蔬菜」を前に出されたら
不味いはずが無い
というイメージを客に持たせる。
だが、実際に食べてみると今一である。
その理由は
能書きを書いていようが努力が足りない
ということなのかも知れない。
店の入り口には手書きのメニュー表が写真付きで掲示してあった。
なんとも安っぽいメニューである。
いや、この印象こそ、この店の真の姿であるという気がする。
もう一つ言わせてもらうと、この店にいた時間は25分程度。
一人でラーメン屋にいる時間としては長過ぎる。
このラーメン屋が出来てから5年以上経っていると思うが、新たなる味の模索はせず、マニュアル通りに麺を湯がき、スープをどんぶりに入れてゆくということしかやってこなかったのだと思う。
すでにこの店のオーナーの「姿」は見えない。
「ラーメン屋」ではなく、飲食店の経営者になっているのかも知れない。
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