
釜山港の風景
平成14年4月6日、ある韓国映画が日本で公開されることが決まった。
日本でのタイトルは「友へ・チング」。
韓国での原題は「チング(親旧)」という、友人・友達を意味する単語、二文字だけだ。
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chin-gu:親旧=友人、友達
公式HomePage
http://www.chingu.jp/
またしても「シュリ」「JSA」を超えた!で始まる宣伝文句・・・
ん〜ん。確かに「シュリ」「JSA」は韓国の映画史に残る意味深い作品だと思うが、それを超えたといっても日本人が見て面白いとは限らない。
何しろ、この「チング」が韓国で流行った理由は、全く別のところに有るというのだから。
この「チング」の舞台は「釜山港に帰れ」で有名な港町「釜山(プサン)」。
この地域は韓国の標準語とはかなり違う方言を使うので、ソウル出身のネイティブさえ「何を言っているのかおおよそわかる程度」と言うくらい方言がきついところらしい。
日本で言うと標準語に対する関西弁のようなものかも知れない。
標準語に対する関西弁というのは、非常に面白おかしく聞こえるのと同様に、この映画を見た韓国の小学生などが、「釜山弁」を真似て喋るのが大流行したそうだ。
いずれレンタルビデオショップなどに、日本語吹き替え版が並ぶと思うが、この釜山弁をどのように翻訳するかが楽しみである。
さて、私もこの「チング」を昨年ビデオで見たことがある。
全体の話はネタばれになってしまうので書かないが「シュリ」の様な派手なアクション映画ではない。
幼なじみの友達数人が、学生時代を過ごし、卒業後それぞれの道に進んで行く。
その中の友人がいつの間にか敵になってしまうという「やくざ映画」の様な作品だ。
自分なりに聴き取り能力もかなり付いてきたと思っていたのにも関わらず、釜山弁は標準語とはかなり違うため、30%程度しか聴き取りが出来なかった。
そんな「チング」だが、耳に残っているセリフがある。
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chin-gu a-i-ga!:友達○×▽?
「チング」というのは変わりようが無いようで、問題は後半部分なのだが・・・
標準語で考えると「子供が」と言っているように聞こえるのだが、文脈上そんなはずはないということくらいは理解できた。
ビデオを見終わった後、先生がこの部分を標準語で表すと以下のようになると教えて下さった。
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chin-gu-jana!:
(何を言っているんだ!俺とお前は)友達じゃないか!
この言葉こそ「チング」という映画の主題をよく表している様な気がする
他に聞き取れた言葉として、非常に印象的な単語があった。
抗争の準備しているでヤクザが、手下に「刺し身包丁」の使い方を指導するというシーンが出てくるのだが、この時「刺し身カル」と言っていた。
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sa-si-mi-kal:刺し身包丁
kal:包丁、ナイフ
「カル」とは韓国語で包丁とかナイフだとかを表す言葉。
日本でもこの「カル」という邦題の付いた韓国映画が2年前公開されたので、もしかしたら聞いたことのある方もいるかも知れない。
その前の「サシミ」という言葉は韓国に定着してしまった日本語の一つだそうだ。
「チング」という単語は、単純に「友人・友達」という意味で使われるが「31 恋愛便紙」で紹介したように、「男友達」「女友達」と書いて、恋人を意味する場合もある。
そして最近気がついた「チング」の特殊な使い方がある。
例えば電車の中で御年寄りが若者に席を譲れ!と怒鳴られているのを目撃したとしよう。
「実はその若者は足が悪い『友人だった』のだ」という使い方だ。
これは話者が第三者のことを好意的に見ている時や、同情している時など、「彼は・その人は」という代名詞をより強調したい時使うようだ。
<02/03/11>
追加事項
読者の方から
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chin-gu a-i-ga!:「友達じゃないか!」
の標準語にあたる文は
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chin-gu a-nin-ga!
ではなく、
◎![]()
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chin-gu-jana!
の方が正しいと教えていただきました。
ニュアンス上、上記の「chin-gu a-nin-ga!」ではないかという意見も多いそうですが、この場合は「chin-gu a-nin-ga!」が正解だそうです。
情報ありがとうございました。m(_ _)m
<02/03/14>
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