平成16年10月27日、奇跡が起こった。
同年10月23日発生した新潟県中越地震で、車ごと生き埋めになっていた母と小さな子供二人のうち、奇跡的に2歳の男の子が救出されたのだ。
私はあの土砂に埋もれた車の映像を見て、正直言って「もうあの家族は即死だろう。余震が続いている中で救出活動を行うのは自殺行為だ。」と思っていた。
そんな中、救助活動に着手したこと事態、とてつも無く「勇気」のいる判断だったと思う。
実際、土砂の中で四日間も人間が生存することが出来るのか?
生き埋めになった家族の方々には大変申し訳ない話だが、テレビを見ながら「救助隊の皆さん、もう良い!早く逃げてくれ」と思っていた。
しかし、救助隊員の皆さんは、ほんのわずかな可能性を信じ、救助の手を止めなかった。
そして、親子を助けたいと言う救助隊員の信念が奇跡を生んだ。
お母さんとお姉さんは助からなかったのは残念なことだが、あの救助隊員の方々に、心から「よくやってくれた!」と拍手を送りたい。
あのような余震が続く中で救助作業を行うのは、死と隣り合わせである。
この状況の中、一時作業を中断したところ「おまえら税金で給料を貰っているのだから、とにかく作業を続けろ」と、まるで「おまえら公務員なんだから、死んでもかまわないんだ」とも取れる、抗議の電話をした人間がいたとも聞いている。
誰だって、好きで自分の身を危険にさらすのは恐い。
救助隊員にも、皆大切な人がいるのだから。
恐怖で足がすくみ、その場にいられな・・・
こういう状況を、韓国語でどう表現するか?
まず「赤いマスク」で紹介した「怖い」「恐い」と言う表現の発展系から行ってみよう。
mu-seob-dda:恐い→ mu-seo-weo-ha-da:恐がる
du-ryeob-dda:怖い→ du-ryeo-weo-ha-da:怖がる
また、このような表現も有る。
geob:おじけ[漢字語=怯]+ na-da:出る
geom-na-da:恐れが出る
又は、他動詞的表現で
geom-nae-da:怖じ気づく
辞書を見ると「怖じ気」を食べてしまうという表現も有ることが分かった。
geom-meog-dda:怖じ気づく
また、このを使った単語として「小心者」「恐がり」という意味の単語も有る。
geob-jjaeng-i:小心者、恐がり
今回は「怖じ気づく」に関して沢山の表現を並べて見たが、それぞれどの位のニュアンスの差があるのか、良く分からない。
一つの表現だけ知っているより、出来ることなら同意語を沢山覚える方が、表現の幅が広がることは間違い無いと思う。
あの男の子は、お母さんと、お姉さんが亡くなったことをまだ理解できないと思うが、どうかくじけず立派に成長してもらいたい。
そして、被災者の方々が一日も早く日常の生活に戻れることをお祈り申し上げます。
<04/11/09>
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