弁護士にも偽証罪を!

2006年4月19日 / 宣教師の思考方式

 先日、「母子強姦殺人事件」の被疑者を担当することになった弁護士が、準備不十分を理由に裁判をすっぽかしたと言う報道を聞いた。
 その時は、まさかそんなことがあるわけなかろう、マスコミお得意の扇動報道だろうと思っていたら、今回は報道どおりのようだ。


 弁護士はテレビカメラの前で、
一審、二審で取り上げられた犯行の状況は真実と異なる。検察のでっちあげだ
といいのけた。
 一審、二審で無期懲役の判決を受けても、まだ被害者側が納得できず上告した。
 このままでは死刑判決が降りる可能性が高い。
 一回裁判が行われなかったら、今の裁判官から死刑に消極的な裁判官に交替するだろうから、死刑判決は出ないだろう。
目の前に弁護を必要としている人がいる以上、その利益のため、ぎりぎりの判断が必要だった
 被疑者の利益のため、つまり被疑者に死刑判決が下りないようにした。
 裁判をすっぽかした理由は、やはりこれに違いない。
 この弁護士に代わってから、被疑者の主張は一変し、被害者が自分を招き入れただとか、首を絞めたのではなく、口をふさごうとした手がずれたと言いだしたらしい。
 この絵(犯行時の状況)を誰が描いたのか?
 この話題は一旦休憩。
 ある雑誌に「在日米軍が日本で犯罪を犯しても、日本の警察当局に引き渡すことはしない。その理由は、日本では刑事の取調べの際、弁護士が立ち会うことができないから、被疑者の人権が守られないからだ」という記事が載っていた。
 そしてこの記事を書いたライターは「日本では捜査中、人権が守られない国なんだなと、恥ずかしく思った」と締めくくっていた。
 確かに、テレビドラマを見ていると、密室で行われる捜査では、途中拷問や、人権侵害行為が行われても不思議ではないと思う人もいると思う。
 だから、捜査機関とは関係のない、弁護士を立ち合わせるべきだという主張も一部納得できる。
 だけど、その主張を100%額面どおりに受け取ってよいものだろうか。
 たとえば、実際に犯罪を犯した人間が、証拠を突きつけられて
自分がやりました
と、自供をしようとした時、脇から弁護士が口を挟み
だめだ!今は何も言うんじゃない!
それは打ち合わせと違うだろ!

と言ったらどうなる?(もちろん、こんなにあからさまにはやらないだろうけど)
 アメリカで弁護士を立ち会わせて行う取調べがどんなものであるか見たことがないし、おそらくある一定のルールにのっとって、弁護士も口を挟むことはできないようになっているかもしれない。
 だが、その辺のルールを知らずに、先に書いたような「被疑者の人権が守られない」という詭弁で、適正な捜査が妨害されるというのは、日本国家に対する一種の犯罪行為であると考える。
 だから、この雑誌のライターが「日本は被疑者の人権が守られていない国と恥ずかしく思った」と読者にアピールしたことに、何か意図的なものを感じた。
 弁護士というものは正義の代弁人と言うよりも「お客様のために弁護を引き受け、お客様の利益のために働く人」という気がしてならない。
 お客様のためには、どんなに証拠がそろっていても
裁判をボイコットしたり
取調べ中、拷問を受けたと言い出したり
事件のときは、精神こう弱状態だったと主張したり
証拠は信頼できない

と、被疑者の都合の良いように「絵を描く」ゴーストライターみたいなものだと思う。
 そして、共犯がいるような事件の場合、弁護士は各共犯被疑者のところに行き、口裏を合わせるように調整することも可能であるかもしれない。
 前途ある若者を救おうと思うのも結構、死刑制度反対するのも大いに結構。
 だけど、お客様の利益のことを考え、そして自分が担当したお客様から報酬をもらうために、現実をひん曲げ、被害者の感情を全く無視して行動する弁護士がいるのも現実なのだ。
 検事や警察の取り調べに弁護士が立ち会うことができないと主張しながらも、被疑者との弁護士が「打ち合わせ」をする内容は「当然の権利」とばかりに、一切公表できない仕組みのはずだ。
 この弁護士と被疑者の会話を第三者機関がチェックする機能があれば、
弁護士の裁判妨害や被疑者が行った事実を調査しないで「ありもしない絵を描くような」いんちき弁護
を告発することも可能かもしれない。
 もちろん、これは今回テレビで放送されていた「死刑廃止論者・人権派弁護士」がとんでもないことをやったと感じた、私の独自の思考方式である。
 どんな極悪人でも、弁護士を雇う権利はあるし、日本は被疑者の人権を守るため、弁護士がつかなければ裁判を受けられない司法制度なのだ。
 誰も死刑になって当然だと思われるような極悪人の弁護なんかやりたくないことも十分理解できる。
 正義のため日夜真実を追い求めている弁護士、検察、裁判官、警察がいることを願うだけである。
晴れのち曇り

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