警察
2008年8月25日 / 役に立たない韓国語
今日、秋葉原に買物に行ったんですよ。
Tシャツにジーパンという、実にラフな格好で。
秋葉原駅を降りてヨドバシカメラに入ろうとしたら、目の前にいたおじさんが親しげに
どうも!久しぶりですね
みたいに挨拶してきたんですよ。
私も内心「あれ?どこかで一緒に仕事した人だったけな」なんて思いつつも、最近アル中ハイマーが進んでいるせいか、こっちも笑いながら頭の中でその人の名前を思い出そうと思ったんです…
そう思った瞬間、そのオジサンの後ろにいた二人の若い人が、私の脇を固めるように囲んでくるではないですか!
ん、なんだ!?
私が錯乱している中で、最初に笑いかけて来たオジサンが、ポケットから何やら取り出して私に見せるではないですか!
すいません、警視庁です!
んが?!
今出されたのは、いわゆる警察手帳って奴ですか?
なんで?
どうやら、私は不法入国の外国人に思われてしまったようです(^^;
刑事さん:お国はどこですか?
私:예,토쿄데스(はい、東京です)
混乱してしまった私は、思わず韓国語訛りの日本語で答えてしまいました(^^;
免許証を見せて、直ぐに開放してもらいましたが、何ともネタ的には面白い体験でした。
警察官が怪しい人物に声をかけることを、日本では「職務質問」と言いますが、韓国語では、同じ漢字語を使って
직무질문:職務質問
と言っても通じません。
韓国語では
불심검문 bul-sim-geom-mun:不審検問
というそうです。
検問と言うと、警察官が数人で道路に立っていて、自動車を止めるようなイメージがあるのですが、それとは大分違いますね。
こんな経験初めてだったので、本当にびっくりしてしまいました。
私は生粋のじゃぱにーずです。
一応、東京で三代続いた江戸っ子です。
私は韓国クラブで韓国語をしゃべりますけど、私をみた韓国のお姉様達からは
あなたは韓国語の発音は結構いけてるけど、慶尚道訛りがあるわね。
顔を見ると韓国人に見えないけど
なんて言われているんですけど…
よっぽど、今日の服装が外国人ポク見えたのかしら…
髭も剃ってなかったしね…
その反面、最近よく日本人のお客さんから
あなた、栃木か群馬の出身ですか?
なんて言われたりもします。
もしかして、韓国語訛りが出てしまい、東京人には見えないのでしょうかね…
さて、話は変わって今年1月に韓国旅行に行った話です。
韓国に行ったのは数回目でしたが、大きな交差点で交通整理をしている警察官の姿をしょっちゅう見ました。
それまでの韓国旅行では、町で警察官の姿を見るのはほとんどなかったのですが、この寒空になんで交通整理など行っているのだろうと、不思議に思ったくらいです。
日本に帰ってから、学校でその話をしたところ、断片的ではありましたがその理由がある程度見えてきました。
今年1月の段階で、その当時の政権がもう終わってしまうことがほぼ確定的でした。
つまり現在の李明博政権が発足する直前の話です。
李明博現大統領は、大統領になる前に、大量の公務員の首切りを公約として揚げていたそうです。
公務員と言っても色々ありますよね。
市民の命を守る責務を負った消防官、警察官。
行政サービスをするお役所の人。
市民の税金を使い込んで、私腹を肥やそうとしてる役人…
個人的には、市民が不景気で苦しんでいる中で、大した仕事もしないで、右から左にやるべきことを丸投げしているような公務員は、退職金を出さないで即刻首にするべきだと思います。
李明博政権が発足する直前、おそらく警察は
警察官の数を減らされては困る
と思って、今までやらなかった真冬の交通整理をやっていたのではないでしょうか?
上の写真は、今年1月の韓国旅行で偶然撮影した写真です。
ホテル近くの駅で、婦警さん(韓国語では女性警察官とでもいうのでしょうかね?)が、道に迷ったと思われるお年寄りをパトカーに乗せているところでした。
순차or순경차=パトカー
私が今日、職務質問を受けたのは面白い体験でしたが、大部分の善良な市民が、こ忙しい時間に警察官から職務質問をうけ、あらぬ疑いをかけられたとしたら、内心面白く思わない人が多いと思います。
特に韓国では、まだまだ政府が国民に対して行っている言論規制が、日本に比べて厳しいと言うことが言えると思います。
そのため、警察官に対して、日本以上に不信感が大きいらしいです。
韓国では警察のことを、日本と同じ漢字語で
경찰 gyeong-chal:警察
と言います。
ですが、やはり市民の意識の中では、市民を弾圧する権力機関と言う意味で
짭새 jjab-ssai:お巡り
という隠語があるそうです。
元々は
잡다 jab-dda:捕まえる、逮捕する
사람 sa-lam:人、人間
から転じて出来た言葉だと聞いています。
私が好きなK「DJ DOC」という-POPグループが
포졸이 po-juli:捕卒※→古い意味の警察官
と言う歌で、散々警察官を罵倒しています。
軽快なラップだったので、なんとなく耳には残っていたのですが、辞書を調べても載っていない隠語が多かったため、つい最近まで本当の意味を知らないで聞いていました。
先生からは、この歌は結構有名だけど、コンサートなどでだけ歌われる、あまり公には歌われていない歌だと聞かされ、納得しました。
これまた今年1月に、知り合いの紹介で知った韓国某所のお茶屋さんで、韓国人の人達と知り合いになり、私が「役に立たない韓国語」という変なエッセイを書いていると話したところ、それは素晴らしいと言いながら
짭새
という単語を教えてもらいました。
語学を学んで行くからには、汚い言葉も覚える必要があるし、逆にそう言う隠語を勉強するのも、凄く意義があると共感してもらった次第です。
私は以前、韓国で警察署の写真を撮っていて、不審検問受けましたが、観光客だと言って、すぐに仲良くなりました。
世界どこに行っても、自分はやましいことをしている訳ではないのですから、不審検問望むところです。
できれば韓国の留置場生活を経験したいなぁと、酒を飲みながら韓国人留学生に話したら、
宣教師さん、飲み過ぎですよ!
と戒められてしまいましたけどね(^^;
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