家人間

2003年2月11日 / 役に立たない韓国語

今回は、いきなり本題から入ってしまう。
韓国語に「家人間」という単語がある。

  jib-ssa-ram

 jib:家

  sa-ram:人、人間

日本語に「会社人間」というへんちくりんな言葉が有るが、この「家人間」と言うのは「家庭の事ばかり考えている男」という意味ではない。
いや、よくよく考えてみれば「家庭のことばかり考えている女」と訳せば良いのかな・・・

早い話が、日本語で「嫁=にょうぼ」を表す単語なのだ。
また、この単語を使えるのは、妻の夫だけ。
他人が友人の嫁さんの事を「家人間」とは呼べないのだ。
他人が相手の奥さんのことを呼ぶ時には

  bu-in:婦人

という漢字語を使ったりする。

最近仕事の関係で、韓国の人とお話しするのだが、特に私より年上の男性に「奥さんはどんな仕事をしていますか?」と聞くと「無職だ」という答えが帰ってくることがほとんど。
女性とは常に家にいて、家庭を守り、子供を育てるのが仕事だということらしい。
いつぞか読んだ本の中には「女の幸せは男の胸の広さだけにある」というような文章も有った。
韓国の女性の幸せは、常に男=夫の胸に掛かっているという意味だろう。
(もっと露骨に言えば、女は男に抱かれているだけの存在という見方もあるし、女性ができる仕事は性風俗だけだなんてひどい意見も聞いたことがある。)

ところが、若い世代になると、子育てや家事は分担するのが当たり前になってきているとも聞く。
韓国でも女性の社会進出が広く認められて来たという事だろう。
つい最近まで「看護婦」という単語が有ったのだが、性別蔑視だということで、「看護士」という言い方になったとも聞く。

とは言っても、韓国語の中で「家人間」という言葉が、近日中に無くなるとは思えないが、韓国でも日本でも、女性の地位が上がった=男性が情けなくなってきたという構図は似たような物だと思う。

にょうぼ一人くらい養えなくて、何が男ぞ!とは、言えない僕では有りますが・・・

<03/02/11>

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