二カ国語DVDを作ろう

■ テレビで放送される韓国映画

 やはり「冬のソナタ」のおかげなのだろうか?
 昨年に比べて、テレビ(地上波)で放送される韓国映画が増えたように感じる。
 放送された映画の中には、とっくの昔にレンタルビデオ屋でレンタルされていた作品もあるだろうが、地上波を録画すればレンタル代もいらない。
 勉強をしようと思ったら、時には金を惜しまないことも必要だが、ただで教材が手にはいるのならそれに超したことはないじゃないですか!

 地上波で放送される映画は、

・二カ国語放送
・字幕付きのスーパー

の二通りがある。
 言い訳かも知れないが、字幕付き映画の場合、ついつい画面に表示される「日本語字幕」に目がいってしまい、ヒヤリング訓練にはちょっと向かない気がしている。
 一方、二カ国語放送の場合、ヒヤリング訓練と割り切ってしまえば、モノラル音声も悪くないだろう。

■ HD内蔵DVDレコーダーで二カ国語放送を録画すると

 私は今年の1月に、Sony製HD内蔵DVDレコーダー(通称すご録君)を購入し、韓国・北朝鮮などのキーワードでテレビ番組を録画していた。
 春頃、「春の日は過ぎゆく」という韓国映画が放送されるというので、高画質モード(スゴ録ではSPモード)で録画したのだが、巨大な映画のデータ(ムービーファイル)が、ハードディスクの中に鎮座しているというのは気分が悪い。
 それじゃDVDにコピーして、ハードディスクのデータを消してしまえば良いではないか!と思ったのだが、ここで問題が出てきた。

 「春の日は過ぎゆく」は、字幕付き韓国語ではなく、二カ国語放送だったのだ。
 私の購入した「すご録君」は、次のような制限がある。

 他機種との互換性の高い「VIDEO MODE」でフォーマットされた、DVD-RW,DVD-R,DVD+RW,DVD+R,DVD-RAM等のメディアには、主音声・副音声、いずれか一方しか記録できない。
 この手のDVDレコーダーには、ハードディスクからDVDにダビングする際、実時間の数分の一でコピーすることが出来る機能があるのだが、二カ国語放送をダビングする際、片一方の音声を抽出してコピーするためか、2時間の番組なら2時間かかってしまう。
 多少高価なメディアであるが、DVD-RWというメディアを「VR MODE」と言う形式でフォーマットすると、二カ国語を記録できるが、一般的なDVD記録方式と違うため、パソコンや対応したプレーヤー以外では、視聴は出来てもデータの再利用は難しい。
 このような制限が有ることから、二カ国語放送をDVDに保存しておくためには

日本語・韓国語、各言語ごと1枚ずつDVDを焼く
「VR MODE」でフォーマットしたDVD-RWで保存しておく
と、いう選択しかなかったのである。
 なるべく手持ちのパソコンソフトを使って、何とかならないものかとウダウダ考えていたのだが、ある日間違ってスゴ録君のHDをフォーマットしてしまったのだ(ToT)
 日本語で「春の日は過ぎゆく」はDVDに保存したものの、肝心の韓国語バージョンは保存することができなかった。
 非常に悔しい! 

 今回提案するコンテンツは、DVDメディアに二カ国語で録画することができる「VR MODE」に記録されているメディアから二カ国語データを抽出し、

日本語・韓国語の音声を切り替え可能
安価なDVD-Rに保存する
という「二カ国語DVDを作ろう」というものである。

■ 二カ国語DVDを作るソフト

 今回、メインに使用したソフトは PEGASYS社の「TMPGEnc DVD Author 1.6」という、DVDオーサリングソフトである。
 小生は、このソフトを購入するまで2種類ほどのDVDオーサリングソフトを購入したのだが、二カ国語には対応していなかったため、へんな回り道をしてしまった。
 安価なオーサリングソフトの中で「二カ国語対応」をうたっているのは、このソフトだけである。
 私はこの会社の宣伝をする訳ではないが、二カ国語DVDを作成するためこのソフトを購入するつもりなら、「AC-3 Plug-in」という、ドルビーデジタル AC-3 音声(2ch)のデコードとエンコード機能を追加する、機能拡張プラグインがセットになっているパッケージを購入することをお勧めする。
 この「AC-3 Plug-in」が無いと、二カ国語DVDを作ることができないからだ。

 まず、このソフトをインストールするとわかるのが、非常に単純なソフトであることが分かる。
 有る程度、パソコンをいじっている経験の有る人なら、マニュアルを見ないでもこのソフトを利用して二カ国語DVDを作成できると思う。

■ 注意点

 以下のコンテンツは、私が個人的に楽しむために「二カ国語DVD」を作るために順序を書いたものである。
 個人で楽しむ以外の利用法を行うと、著作権に引っ掛かる可能性が有るので充分ご注意を。
 また、ここまでたどり着くまで、結構紆余曲折が有ったわけだが、ことによると当方のシステムに問題が有ってつまずいていた部分も有るかもしれない。

 いずれにしても、実際手元に「TMPGEnc DVD Author 1.6」が手元に無ければ話にならない作業手順であるため、ここからは文字だけの情報提供になるのをご理解願いたいm(_ _)m

■ データの抽出

 まず、「VR MODE」でフォーマットしたDVD-RWから、映像データを抽出することから始めなければならない。
 通常、パソコンに「VR MODE」でフォーマットしたDVD-RWを入れても、フォーマットされていないディスク扱いされて、中身(データの保存構造)を見ることができない。

 DVD再生ソフトの中には「VR MODE」のディスクを再生できるものの有る。
 それなら、高いオーサリングソフトを買うより、DVD-RWで保存しておけば良いじゃないかという考えも有りだと思う。
 だが、それではパソコンオタクの私としては、納得が行かなかった。

 そこで、まず「VR MODE」対応と称されているユーリードシステムズ社の「DVD MovieWriter3(以後MW3)」を購入して見た。
 このソフトを利用して、データを抽出するのは難しいことではなかったのだが、最終的に1枚のDVDに焼いてみたところ・・・
 右と左の音声、つまり韓国語と日本語の音声がミックスされた状態で記録されていたのだ(ToT)

 何ヶ月か経って、今回購入した「 TMPGEnc DVD Author 1.6(以後DVD Author)」を使用することになったのだが、「二カ国語に対応」「DVD-VR対応」と書いて有るのに、またしても一筋縄では行かなかった。

 まず、MW3の方で「DVD-VR」が読めるのに、DVD Authorではエラーが出てしまい、映像データを読み込むことができなかったのだ。
 説明書を読むとDVD Authorは「DVD-VR対応」を銘打っているものの、OS側でプラグインファイルを入れないと、読み込めないと言うのだ。

 これはソフトウエア的な問題だと思われるので、改めて「InstantRead」というUDF Filesystem を、OSで認識できるソフトをインストールして見た。
(「InstantRead」に関しては各検索エンジンなどを利用して探してもらいたい)

 「InstantRead」をインストールしたところ、今まで中身を見ることができなかったDVD-VRディスクが、認識されるようになった。
 そこで、改めてDVD Authorで読み込みをして見ようと思ったところ、やはりだめ(ToT)
 なぜか、ディスクを読むことができなかった。
 ちょっと納得いかない現象であったが、ソフトメーカーに質問状を送ったり、システムの再点検をしていたのでは時間がかかり過ぎる!
 そこで、データを抽出は「MW3」で行うことにした。

■ 二カ国語DVDをつくる決め手

 「TMPGEnc DVD Author 1.6」だけ使っても、実は二カ国語DVDは作ることができない。
 SONY製DVDレコーダーに保存されている音声データは「Dolby Digital(AC-3)」という形式で保存されている。
 このデータをきちんとオーサリングするためには、別途「AC-3 Plug-in」というプラグインソフトをインストールする必要が有る。
 最初から「AC-3 Plug-in」が同梱されているパッケージも有るので、二カ国語DVD作成を目的に「TMPGEnc DVD Author 1.6」を購入される人は、そちらを選んでもらいたい。

 ソフトウエアー的なお膳立てが出てきていれば、後の作業は単純だ。

 まず、「ソースの設定」画面で、トラックに抽出した1話分のムービーファイルを入れる。
  クリップを取り込むと、自動的に「クリップの編集」という画面が出てくるので、「入力音声の種類」のオプションを「ステレオ(2チャンネル)」から「二ヶ国語音声(2チャンネル)」に変更するのを忘れないように。
 これを忘れると、左右の音声がミックスされた音声になってしまうのでご注意を。

 次に、トラックの設定をしよう。
 このトラックの「設定」ボタンをクリックしすると、「一般設定」という一覧表のようなものが出てくるので、まずトラック名として「第1話 出会い」とか入力してやる。
 次に、音声フォーマットの項目にある
・ チャンネルモードをモノラル(ステレオも選択できるけど意味が無い)
・ マルチ音声モードを「二ヶ国語」にする
・ 再エンコード時のビットレートは「二ヶ国語あわせて256kbps」に設定する。(スゴ録の「入力音声フォーマット」は「Dolby Digital(AC-3).48000 Hz ステレオ.256 kbps」であったので、これ以上に設定する必要は無い)
・ 音声言語の設定で「第一音声の言語」を日本語に「第二音声の言語を」韓国語にする。

 後は「メニューの作成」で、カッコいいボタンや背景などを付けて、DVDプレイヤーに掛けた時、かっこよくデザインする。
 そして、最後に「書き出し」DVDデータを出力してやる。
 「書き出し」が終了したら自動的にライティングソフトが起動するので、生のDVDメディアを入れ、焼き付ければ完成である。

■ 作業時間

 スゴ録君のHDから1話1時間の放送を4話(合計4時間)DVD-VRディスクにコピーするのに、おおよそ1時間。

 Pentium4-1.6GHzのWindowsマシンで、DVD-VRディスクから、ファイルを抽出するのに、約1時間。

 オーサリングソフトで、DVDデータを「書き出す」のに概ね1時間

 最後に4倍速書き込み可能なDVD-Rディスクに焼き付けるのに、概ね20分

■ 総括

 実際1枚のDVDを作るのに4時間近くかかっている。
 高性能なパソコンを使えば、データ抽出時間や「書き出し」時間は短縮できる可能性が有るものの、非常に時間を食う大仕事だ。
 その時間が有ったら、どれだけ勉強ができるか(。☆)\(-_-#

 趣味の世界だから、これだけのことをやったが、オーサリングソフトを買うお金が有ったら、市販のDVDが購入できてしまう。
 長い目で見れば有益なことだと思うので、皆さんもチャレンジして見てはどうだろうか?

<04/11/02>