憲法の上?
2006年1月28日 / 宣教師の思考方式
連日つまらないマスコミ批判ばかりで申し訳ない。
それでもなんか書きたくなってしまうんだよね…
朝一のワイドショーで「自称占い師と奇妙な集団生活をしていた女性達」の話題を取り上げていた。
本当にどうでもいい話題なのに、なんでここまで論点をずらして盛り上げようとするのだろう?
その疑問に対して、六本木ヒルズの敷地内にある「おらもヒルズ族だっぺ」放送局さんに出演していた「袈裟が憎けりゃ坊主まで憎い」新聞社のコメンテーターが、どのような主観で物事を見ているか発表していた。
彼のやった行為を取り締まる法律は重婚罪しかない。しかしこの容疑者はうまいことやっている。警察は一夫多妻をやめさせようとしているのだが、実は一夫多妻の禁止は憲法より更に上にある問題なので捜査は非常に困難だろう。
このコメンテーターの台詞を一言一句正確に記憶しているわけではないが「憲法より上」ってなんだ?
法律では規制できない「人の心」のことや、正確に明文化されていない「道徳」のことを言いたかったのだろうとは思う。
でも、お堅い単語並べていても「あんな羨ましいこと許せない!」という本心が見え見えた。
そんなデバガメ連中のくだらない興味を満たすために警察は動かないだろうし、結婚離婚を繰り返していたって、現在の行政システム上、重婚はできないはずだ。(もし仮に重婚が可能なら、行政のチェック体制に不備があるはず)
10回結婚してはいけないんですか?
既婚者が配偶者以外の異性を好きになったら警察に逮捕されますか?
数千人のファンを持つアイドルは犯罪者なんですか?
婚姻届を出さなくても、結婚式挙げると結婚したことになるんですか?
今回の事件とは直接関係無いこともあげてみたが、へんな嫉妬心で余計なこと考えると、本筋からはずれ真実が見えなくなる。
だからマスコミから提供された「一見おいしそうな情報」から余計なものを排除して情報を吟味しなければいけないと思う。
石原東京都知事のコメントも流されたが、さすがにこの事件に対して実に客観的な感想を述べられていた。
「呪文、ぜひ聞きたいねー(笑)」
いったいどんな質問をしてこのような発言にいたったか、テレビではカットされている。
至極当たり前の発言だったのだが、不思議なことに都知事のコメントに対してコメンテーターは何も発言していない。
私がこの手のマスメディアだったら「都知事がまた失言です。あの男の弁護をするつもりなのでしょうか?」と脚色したくなるはずだけどね。
メディア側からすると「世間の関心は自称占い師の重婚問題に向けられているのに、なに羨ましがっているのだろう」と思わせる、ひとつの戦略だったかもしれない。
自称占い師が捕まった容疑は「一緒に暮らさないととんでもないことになるぞ」と脅したこと。つまり脅迫だ。
そして自称占い師が他の女性たちにも共同生活を強要していたかどうかである。
最初は強制的な共同生活であっても、だんだんとその生活になじんでしまうばかりか、本当にあの禿親父を好きになってしまったのかも知れない。
結婚詐欺の被害者が「あの人は本当に良い人なんです」と被害届けを出さなかったり、誘拐や立てこもり事件の犯人を被害者が好きになってしまうと「ストックホルム症候群」というものもあるらしいし、別の意味で捜査の経過を知りたいところである。
だが、マスコミが煽り立てているのは「あんな禿親父がなんでもてるはずがありませんよね?許せないじゃないですか!(羨ましい!)何か悪いことしているにちがいありませんよ!」という嫉妬心だ。
報道は事実だけを流せばいい。
不確かな情報から背景を想像するのは勝手だが、それは視聴者がおのおのやればいいことで、マスメディアが視聴者を誘導しようとするのはいかがなものか。
事実というパーツに、へんちくりんな主張を混ぜて「料理」すると、かなりドラマチックに見えてくる。
実際、BGMとか流して盛り上げているしね。
ライブドアの問題もそうであるが「あんな若造がずるい手を使ってお金をもうけ、その金につられてきれいなオネエチャンが集まってくるのが許せない」という嫉妬心を煽り立てているんでしょ。
少なくとも、私にはそう見える。
「堀江氏がメディアとインターネットの融合と言っていたので、期待感を持ったのですが、ITってよくわからないものじゃないですか…」なんて寝ぼけたコメントを言う素人のような人間を出しているようじゃねぇ…
まぁ、こんなスタンスでマスコミを見ているのだけど、やっぱり楽しませてもらっているのかな(^^;
やっぱり色々な見方をしないといけませんよ。
コメントを残す