韓国家庭料理メイドウ

2012年2月12日 / コラム,

 前からこの店が気になっていたので、意を決して突入することにした。
 店に入ったのは午後7時くらいだったと思う。
 NHKのニュースやってたしね。
 お客さんは誰も入っていない。
 見るからに韓国人のアジュンマって感じのママが一人で出迎えてくれた。

 何は無くても生ビールを頼んでそれから考えましょう。

 メニューを見たらそれなりの値段。
 安くは無いが高くも無い!
 場末の店としては高くちゃ客来ないでしょうからね。

 お通しにブロッコリーのマヨネーズ和え、ポテトサラダ、キムチを出されました。
 韓国料理屋っぽく無いですが、家庭料理ならまぁ仕方ないかな。
 キムチを食べたら海鮮ぽい風味を感じた。
 ちゃんと作った本場のキムチは複雑な味で美味しいです。

 お店の看板にサムギョプサル専門店と書いてあったので注文してみました。
 1人前980円は良いかもしれない。

 あと、ジャガイモチヂミを注文。
 だしかメニューには700円と書いてあったはず。
 するとアジュンマは

海鮮チヂミの方が美味しいよ

と言ってきました。
 ジャガイモチヂミって作るのめんどくさいから粉に水入れて焼くだけの海鮮にしろと言って来たのでしょうね。
 ジャガイモチヂミが好きなの!とオーダーを通しました。 

 まずサムギョプサルセットが出てきました。
 単価が安すぎると思うけど、サムギョプサルは1人前だと野菜をあまりつけられないと言われました。
 味付けは塩こしょう、そしてごま油と実にシンプル。

 レタスやサンチュは高いのでキャベツを大きめに切ったものを出されました。
 まぁこの食べ方も悪く無いかな。
 キャベツ好きだし。

 厨房の方でジャガイモをする音、そして大量の油で揚げているような音がしてきました。
 ジャガイモチヂミを作っている音でしょう。
 私が聞いた方法では擦ったジャガイモを水で洗い、洗った水の底に沈んでいる澱粉を戻して固めるのですが、水洗いの音は聞こえてきませんでした。

 出て来たジャガイモチヂミは実にシンプル。
 そして未だかつて無い程の「厚み」があります。
 最大で1センチは有るでしょう。
 中まで完全に火が通っていないのか、中身が白っぽく見えます。

 最初、中にはツナでも入っているのかと思いましたが間違いなくジャガイモのすり身です。
 完全に火が通っていないのは間違いないですが、冷たい訳でもなく、生のジャガイモって感じでもない面白い風味でした。

——

 時々韓国語で電話しているのだけど、あまりなじみの無いイントネーション。
 釜山なまりでもないし、かといってソウルの滑らかさも無い。
 労働者の若者が二人店にやって来た。
 まだ作業着を着ていて、見るからに仕事帰りって感じだった。

 すると女の子が入って来てその若者達の席に座った。
 ママの話しとかを総合すると、その子を男達に紹介しているようだ。
 ようするにお見合いね。

 彼女は日本語が非常に上手くて現在日本で働いているそうだ。
 国籍は中国だと言っていた。
 なるほど、ママの韓国語がちょっと聞き慣れないのはそういうことだったんだろうな。

 1時間でビールを5杯くらいは呑んだと思う。
 お会計は5,500円。
 席料とかお通し代とかを考えるとぼったくりってことでもないのだろうけど、ビールをがぶ飲みする人間にしたらちょっと高いな。
 プルダック定食のほうがリーズナブルで良いと感じました。

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