また空の安全が脅かされている

2007年3月13日 / 宣教師の思考方式


やっぱり六本木放送のやり口だな。
見てもいない伝聞資料を集めて、この台詞だ。


 昨日発生した旅客機事故は、新聞の一面を飾るにふさわしい事件であったと思う。
 兎にも角にも、あの機長の判断と技術が有ってこそ、一人の怪我人も出さずに最悪の事態を避ける事が出来たのだと思う。
 新聞というのは朝夕2回の配布しかない。
 当然のことながら、
締め切り寸前に事件が発生したとき
新聞記事に載せたくても載せられないという事態がありえる。
 そういう時、都内の新聞社でも若干のタイムラグがあるところは、朝刊に間に合う新聞社もあれば、どうしても夕刊に回ささなければならない会社もある。
 ずいぶん昔から感じている事なのだが、マスコミ関係者の情報収集能力は悪い意味で横並びになっている。
 今はネット社会になっているので、どんな小さな事件でもあっという間に配信される時代ともいえるが、それよりマスコミ各社は独自の努力をしなくても情報を共有化する体制が整っているようだ。
 この弊害として、地道な取材が実り、他社が気づかない
特種(とくだね)
を得る事も無くなってしまったと思う。
 特種の反対語が
特落ち
というそうだ。
 これだけ重大な事件にもかかわらず、一瞬の気の緩みから記事を書くことが出来ず、その会社だけが報道できなかったという最悪の事態。
 特落ちというのも少なくなっているようですけどね。
 さて、今回の航空機事故が有ったその日、たまたま休みでテレビをつけた。
 ほぼリアルタイムに事件の状況と、胴体着陸の映像を流す某局があったにもかかわらず、六本木放送局はどうだ!
 六本木放送局が流していた映像は、某記者?がはずかしくもなく、事務所の机に座りながら、電話で着陸の状況を聞いているだけ。
 実況しているのは
空港の南側にある黒潮コンクリート社員
というではないか!。
 さらに情けないと思ったのは、この状況を解説している「お姉さん」が物凄くリアルに状況を伝えている事だった。
 これはテレビ局としては特落ちに値する事でしょう!
 当然のことながら、夜の「ワイドショー」では六本木放送局でも胴体着陸の映像を流していましたよ。
 でもその映像には「空港消防隊撮影」みたいなテロップが…
 つまり、六本木放送局の関係者が、誰もその場の状況を見ていないということでしょ!?
 独自の取材ができなくて、人から提供された二次的な情報を垂れ流ししているだけじゃないですか!
 最近テレビで新聞記事を読み上げているにもかかわらず、
特ダネ!
と言っているコーナーが増えているけど、それってよく恥ずかしくないなと思うわけですよ。
 挙句の果てに、
また空の安全が脅かされている
なんて、人の揚げ足を取る台詞をよく言えるものだなと思いました。
 確かにこのタイプのプロペラ機は、他の機体に比べると、やっぱり問題あり!ってくらいトラブルが続いているものらしいけど、それなら
誰々と誰々が破局!
みたいな芸能ゴシップ記事を垂れ流す前に、いくらでも放送できたじゃない!
 しょせん、人の命なんて他人事。
 事故が起きてから揚げ足取れば良いじゃない!って根性が見え隠れするわけです。
———
 さて、他局のアルアルを批判しながら、今日も自局の主張にご満悦の六本木放送局が誇る「土曜のスナック菓子ドラマ」30周年記念作品を見た。
 タイトルは「隠蔽捜査」
 簡単にストーリーを解説すると、いかに警察官僚が一般人の意識からずれ、被害者のことを全く考えずに、自己の保身ばかり考えているかって話。
 最後は主人公?が本当の正義感に目覚め、左遷されながらも自分の家庭を顧みるようになるというお話。
 六本木放送局ならではって話なんだけど、やっぱりなんだかなぁってドラマでした。
 踊る大走査線に出て来た役者さんを投入するなど、本当に豪華なキャスティング。
 ドラマの中でとても印象的な台詞があった。
 警察庁の官僚に接近したマスコミ関係者の台詞
我々が権力に飼いならされていると思ったら大間違いだ
 ビデオに撮った訳でもないし、その場でメモを取った訳でもないのだが、そんな感じの台詞でした。
 いかにも、報道されている事件が、捜査側から脚色されていて、一般の人が真実を伝えられていないかって立場に立った台詞なのだけど、この台詞にこそ今回のドラマの主題が隠されていると感じましたねぇ。
 つまり、実際の事件の真相は警察サイドでねつ造脚色され、マスコミは真実を伝えられないなんていうことを言いたかったのではないだろうか?
 ドラマの中で、事件の証拠品を探すため川さらいをするシーンがあった。
 結局その川さらいでは何の証拠品も出てこなかったのだけど、
本当は証拠品が有ったのだけど出てこなかったとすれば丸く収まる
と、警察が証拠隠滅をにおわせるシーンがあった。
 これを見て直感したのが、オウム真理教の信者が、時の警察庁長官を射殺しようとした事件。
 その後、某警察官の供述から川さらいをやったけど、何の証拠品も出てこなかったという話がある。
 このドラマを見ると、本当は川さらいをしたら供述どうりに「拳銃」が出てきたけど、事件をうやむやにするため
拳銃なんか出てこなかった!
ってことにしたともとれるお話だ。
 一見正義に燃えている六本木放送局だが、裏を返せば
真実は全て我々の想像の中にあり
ってことだろうか。
 微妙なGBMと意味深長なナレーションに脚色されたマスコミの報道は、100%信じるのは非常に危ないと思うわけです。

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